« 登山道整備報告書 | トップページ | 林野庁の花粉データ「粉飾」2 »

2006.02.22

林野庁の花粉データ「粉飾」

林野庁は、花粉症対策のため、2002年より人工林のスギの中から雄花の多い木を

20~30%選んで間伐し、雄花の量を減らそう、という事業を行ってきた。試験地は全国に133ヶ所。

http://www.rinya.maff.go.jp/seisaku/sesakusyoukai/kafun/nukigiri2.html

ところが結果が芳しくなく、1年間の追跡調査をすることの出来た77ヶ所のうち、雄花が50%以上減少し期待通りの効果があったのは23ヶ所、30%に過ぎなかった。これに対して雄花の減少が20~30%以下に留まった、つまり残された木が間伐で日照を得て活気付き、それぞれ間伐前よりも雄花を増やしたところが31ヶ所40%あり、そのうち6ヶ所では間伐前よりも面積あたりの雄花の量が増えた。

これら新聞記事に引用されたデータから判断すれば、期待に反して「間伐はかならずしも効果的に花粉を減らすわけではなく、下手にやるとむしろ残された木を元気にして花粉を増やしかねない」という結果が読み取れる。

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20060222ddm041100158000c.html

さて、林野庁の担当者はこの結果を受けて、どうしたと思いますか?

 

060126_022 スギ雄花が開花している。ヤクスギランド

想定を覆す70%のデータを隠蔽し、期待通りの結果が出た30%のデータだけを発表して、「20~30%選択的に皆伐すれば、花粉は50%減少する」と林野庁のサイトで宣言したのだ。

各新聞はこれについて「粉飾」「誇張」「ずさん」などと表現している。また林野庁整備課の担当課長は「データを偽造したつもりはないが、誤解を招くおそれがあるかもしれない」と語ったそうだ。⇒http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060221it06.htm

しかし都合のいい一部のデータだけを発表し、残りを隠蔽するするという手口は、ウソの一つである。事実上の改竄であり、偽造と同じことではないのか?

それは事実の一部なのだから、ウソではない、というのであれば、こういう理屈が成り立つ。「一部の担当部署がウソをついたのは事実なのだから、林野庁とは、役所全体がウソをつく機関であるというのはウソではない」

それとも「そんな腐ったセクションは一部だけで、あとの本体は実にまっとうな役所なんです」とでもいうのだろうか。確かに「一部の特殊例で全体を代表させることはできない」というのはまさに今回の失態で再確認された命題ではある。

(この項続く)

« 登山道整備報告書 | トップページ | 林野庁の花粉データ「粉飾」2 »

コラム」カテゴリの記事

コメント

記事へのリンクは終了してしまいました。保存しておかなかったのは失敗でした。確認のためには図書館で新聞記事のバックナンバーを確認するしかありません。

それから(この項続く)は無しでした。すいません。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/81173/8790342

この記事へのトラックバック一覧です: 林野庁の花粉データ「粉飾」:

« 登山道整備報告書 | トップページ | 林野庁の花粉データ「粉飾」2 »

フォト

Twitter

リンク集

無料ブログはココログ