財団法人屋久島環境文化財団
屋久島環境文化村センター
総務企画課長補佐 林 弘久様
さっそくですが、よろしくお願いします。このメールはブログでも公開します。 なお、前の記事にたいして、読者の方からコメントが入っています。あわせてご覧ください。
まず質問です。いただいた原稿に、
「このことは,WGに参加した者の共通認識<現時点で連絡がとれなかった屋久島観光協会長,屋久島観光協会ガイド部会長及び屋久町環境観光課長を除く>ですので,情報を広く発信されようとするのであれば,事実を正しく伝えていただきたい。」
とありますが、なぜガイド部会会長の松本氏などをはずして共通認識といえるのですか?
共通認識というのであれば「現時点で」などといわず、全員の同意を確認していただいてかまいません。また「WGに参加した者」という言葉を使っておられますが、これはWG「メンバー」のことでしょうか?
なお、以下はあくまで例ですが、
「高塚小屋の汲み取り搬出隊には大株歩道を下山させて縄文杉登山者とすれ違わせることでアピールし、協力金を取りやすくしよう。しかしそう露骨にいうとまずいので、表向きは17支線の管理道は危険なので使わないという合意をしたことにしよう」
という検討がなされたとします。このばあい、林さんが「正しく伝えていただきたい」「事実」とは「管理道は危険なので」使わないことに合意した、ということになるわけです。
しかし私がブログで発信するのはそのような口裏あわせの話ではなく、「・・・アピールし、協力金を取りやすくしよう」という本音のほうです。
このブログの読者のみなさんは、屋久島の将来についてかなり真剣に考えておられる方が少なくありません。この件に関して「誤解が生じる」ようなごまかし等は無用に願います。
さて、先日のご連絡に関して、回答いたします。
①「人肩搬出よりも安価に処理が出来ると試算されているヘリ搬出については、「検討しない」(理由なし)そうです。」
財団 林⇒へリ搬出の試算も行った。ヘリ搬出の場合,天候の影響を受けやすいなど,積算の不確実性が高く,搬出の方法や見積もりが確実な人力搬出方法で当面実施することで合意された。なお,人力搬出の実現性については,すでに実験で確認されている。
小原⇒平成18年1月27日のWG資料の費用試算一覧によれば、淀川、新高塚、高塚の3避難小屋のヘリによる屎尿運搬費用は507万円/年。これに対して人力による搬出費用は1251万円で7つの改善案のうち最も高くつく方法となっている。
ヘリ搬出は現実的でかつ安価にできる。不確実性が高いというが、林野庁の屋久杉土埋木の切り出しや登山道整備などの事業は現にヘリを使って行われており、屎尿搬出だけができないという根拠はない。
このようにヘリ搬出は最も有力な方法でもあるにもかかわらず、前回のWGでは検討すらされずに無視された、という意味である。
②「高塚・新高塚小屋からの搬出については、白谷17支線作業道ではなく、大株歩道を軌道まで搬出するそうです。その理由として前回の会議で「より利用客にアピールし協力金を徴収しやすくするため」という発言があったもよう。」
財団 林⇒17支線からの搬出は距離が短く,現実的な案として提案されたが,作業道の通行の安全性が確保されないことから,大株歩道への搬出として合意された。
小原⇒17支線作業道は、環境省、鹿児島県、林野庁、上屋久町、観光協会その他のルーティンワークのための作業道として十数年にわたり利用されている。屎尿処理に関してのみ安全性が確保されないとする理由はない。
①②ともに、第一候補ともいうべき有利な案が、故意に無視されているのは、大株歩道を利用したいという意図があるためであろう。それは登山客へ地元が苦労していることをアピールして金を取りやすくするためである、という意図は複数のWG委員から聞いている。
③・④については次の便で解答します。
⑤白谷とヤクスギランドの協力金は林野庁が独自に財源としているもので、その余剰分を山岳地域のトイレの整備などに使うべきだという指摘がされていますが、これについてはふれられていません。
財団 林⇒ WG内部で指摘があったとの事実はなく,誤解が生じる表現となっている。
小原⇒WG内部で指摘があったなどと誰も言っていない。確認したところ「トイレの整備などに」と限定しているのでなく、白谷とヤクスギランドでかなりの利潤が生じているにもかかわらず、それを林野庁が独占しているのは問題であるという指摘が、昨年度から『南日本新聞』や『山と渓谷』誌などでなされており、島内で少なからず論議のまととなってきたという意味である。
⑥各入山口で金額をそろえるため、白谷・ランドでも各500円に値上げしてはどうかという提案があったもようです。
財団 林⇒そのような具体的な提案はない。
小原⇒「ない」どころか、これは前回のWGの冒頭で発言されたことであり、しかも発言者は司会役であった事務局の財団職員だったと聞いている。
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