« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »

2006年9月

2006.09.30

林野庁の協力金

Kyouryokukinn

さて、私は屋久島全体でまとめてお預かりすべきだと思う「環境キップ」あるいは入島税ですが、それを阻む障害になっているのが、どうやら林野庁が白谷とヤクスギランドで独自に徴集している「森林環境整備推進協力金」のようなので、すこしふれておきます。

林野庁の屋久島自然休養林(ヤクスギランド+白谷雲水峡)森林環境整備推進協力金は、平成16年度の収入=平成17年度の支出が4,646万円で、そのうち人件費関連が2,460万円(53%)。
  
「協力金」の徴集率を上げるためには「人件費」が必要で、協力金収益の半分以上はその人件費関連に費やされています。
  
今回の「山岳部利用施設管理等協力金」もこの点は同様で、徴集人の人件費には協力金が使われる計画です。

林野庁屋久島森林環境保全センターのもう転勤した某職員は、「地元に雇用を作ってやるという意味もある」というようなことをいってましたが、今回もそれに近い意味の発言がWGのある委員からあったようです。

(某行政機関には日中ひまそうな職員が少なくないし、彼らを徴集に使えば協力金なんかほとんど取る必要がなくなるのでは・・・)
 

また協力金収益は一旦林野庁の収入に入れ (なぜそんな必要がある?)、次の年度に同額が白谷・ヤクスギランドの管理費として費やされることになっています。普通なら、まず管理費がこれこれでいくら必要、という数字があって初めて予算があるのではないか。

どんなに努力をしてもこれだけ足りないので、利用者に協力を要請する、というのならまだわかるけれども、まあ人件費についてはおくとして、それ以外の儲かった分はいくらであろうと白谷とヤクスギランドにすべて使ってしまうというやり方は、お預かりした浄財の生かし方としては、あまりにも計画性がないのではないか?

なお、林野庁の協力金は、その他の用途についてもわからないことが多いので、いずれきちんとしらべて、機会を見て報告します。

(眠いので続く。たぶん)

2006.09.26

観光協会ガイド部会運営委員会@安房総合センター

久しぶりの運営委員会♪ 本日の議長は新しく委員に選ばれた渡辺太郎くん。

夏シーズン後の初顔合わせなので、議題満載です。

  1. 観光協会理事会とエコツーリズム推進協議会登録認定制度作業部会について報告(松本部会長
  2. H18年度グリーンワーカー登山道整備事業(小原)
  3. 荒川登山口の掲示板設置について(田平)
  4. クレーム事例+安全対策検討全体会(増山)
  5. ガイド部会規定検討委員会より経過報告(満園)
  6. 入山協力金・トイレ問題(松本)

このほかに

  • 縄文杉「いのちの枝」保存展示募金について、説明と協力の依頼 (屋久杉自然館日下田館長)
  • 山中のガイド同士のトラブルについて(満園)
  • 環境文化財団の屋久島研究講座の内容への批評(増山)

2時間半でこれ全部(笑)。

論議が盛り上がったのは、縄文杉ルートの共通ルールつくりについて。それから入山協力金問題についてでした。

みんなに聞いたところ、高塚小屋のトイレをつかいに行く縄文杉日帰り登山者は「微々たるもの」 ということでした。だとすれば、高塚小屋の施設管理協力金を、関係のない縄文杉日帰り登山者に科するというのは筋違いなはなしです。

もし入山協力金が可動してしまうと、ガイドはお客さんにひとり500円ずつはらわせるように、行政機関から協力を求められることになります。

納得できない!という声多数。ガイド部会でもこの問題にストレートにかかわり、検討してゆこうということに(遅まきながら)なりました

眠いのでまたこんど。。

2006.09.23

『座談会』みんなで語ろう!屋久島の自然・観光・島づくり!

屋久島タイムズ/東大林政学研究室の主催の「[座談会]みんなで語ろう!屋久島の自然・観光・島づくり!」が安房総合センターで行われました。が、う~ん、どうも紹介の筆(キーボード)に気が乗らない。

情報提供として柴崎茂光(岩手大)さんのスライド講演があり、その後に質疑と座談という段取り。

この講演のベースとなったアンケートが、屋久島高校生が地域の大人とともに自分の集落を歩いてまわった、というのがミソ。結果の分析が不十分な気がして物足りなかったけれども、まあいろいろ考えさせられる会ではありました。

それにしても「島民のみなさんの約6割が、世界遺産登録前より現在の自然環境が悪くなったと答えられました。」 というコピーはあまりにも陳腐。気に入らないものを思い込みで声高に非難したところで、事態がよくなるはずもない。

印象的だったのが下のスライド。

060923_002

(柴崎茂光2006年9月23日座談会みんなで語ろう屋久島の自然・観光・島づくり!情報提供スライド講演より)

これは屋久島の管理のための予算フロー概念図です。「観光客」⇒「林野庁」と太いラインで金が流れていることがわかります。白谷とヤクスギランドの協力金です。

行政機関その他が、てんでにこういう太いラインを自分のところにも引きこんでゆくと、それこそ屋久島の将来はどうなることやら・・・。

それはさておき、座談会では、「観光客がゴミを捨てていくので困る」というような発言やらがやっぱりあるので疲れました。観光関係者が儲かってもうちの集落には関係ない、というような人もいました。わかってないな~と思うし、ここでいろいろ紹介してコメントしたいのはやまやまなのだが、疲れたのでさぼります。

詳しい内容はそのうち「屋久島タイムズ」で紹介されるんじゃないかと思うので、そちらをどうぞ。明日は宮之浦でも催されます。

2006.09.21

ヒナカマキリ

060921_6

渓谷の岩の上でヒナカマキリを発見。体長4cmくらいの小型のカマキリです。

夏の終わりから秋の初めにかけて、渓流にはいろいろな昆虫がさまよい出てきます。カマキリ、ナナフシ、キリギリス類、カブトムシなど甲虫類。

でも渓谷の岩の上というのは、隠れ場所がないうえに、セキレイやカワガラスなどの鳥が多く、危険な場所のはず。そんなところになぜ虫たちがのこのこ飛び出してくるのか。

どうも寄生虫のいる虫が、渓流に向かう傾向があるらしい。この場合、昆虫が渓流に用事があるのではなく、寄生虫が流水に産卵したいらしい。

このことから、寄生虫が何らかの方法で寄主の昆虫をあやつっているのではないか、という解釈が増えてきているようです。

060830_

これは、水におちて死んだヒナカマキリと、その腹部から抜け出した寄生生物ハリガネムシ。この場所は水たまりだったので、ハリガネムシも目的を達することができず、あえなく死んでしまいました。

寄生生物が寄主を操っているのだとすれば、いったいどうやって操縦しているのでしょう?

水際でおぼれているカナブンをひろうと、なにか狂ったような動きをみせることがあります。神経系が狂わされるのだろうか?

もしも仕事中に、突然「渓谷に・・・、屋久島の渓谷に行かなければ!」 という強い衝動に襲われ、いてもたってもいられなくなった人がいたとすれば、それは・・・

2006.09.17

台風通過

060917_020

台風は昼ごろ屋久島に最も接近したあと、北上してゆきました。風雨はむしろ九州のほうが激しかったようです。

日没時、ふっと晴れ間が広がり、頭上には雲の美しい夕焼けがのぞきました。八重岳に雲はたまっているものの、上空の雲はすでに去り、西の海上にもまとまった雲はないようです。

明日は台風一過のすがすがしい秋空、かな。

台風接近中

台風13号接近中です。どうやら暴風圏に入るようです。

きのうYNACのオカダが「最近白谷なんかで、とつぜん木が倒れてるんです。」 といってました。きのうはなかった倒木が今朝はある、ということらしい。

13年前の台風で枯死したモミなどの大木が、ほどよい朽ち具合になってきたようで、台風のたびにものすごい倒木が発生します。またあとがたいへんだろうな~。屋久島の常とはいえ。

ところで屋久島の降水量をリアルタイムで知ることのできるサイトがあります。

鹿児島県防災情報‐上屋久町周辺の雨量概況

「安房西」の降水量がぐんぐん上がってゆくのをチェックするのがひそかな楽しみです(不謹慎!)。

お、雷雨になってきた。

お返事待ち

しつこいとは思いますが、けじめをつけてもらうために、9月14日付けで下記のメールを送ってあります。

お返事待ちです。

財団法人屋久島環境文化財団
屋久島環境文化村センター
総務企画課長補佐 林 弘久様


お世話になっております。

さて、先般お送りした回答メールに対してまだ返答・見解をいただいておりません。
WG事務局は、私の説明に納得してくださったと考えてよろしいでしょうか?

またメンバーの「共通認識」とありましたが、有識者委員の方から、「財団からそのような確認の問い合わせは来ていない」、と聞きました。これはどういうことでしょうか?

現状を放置すると、財団はウソをついている、という印象を読者に与えてしまいます。屋久島に心を寄せる方々へ、誠意ある回答をお待ちしております。


私を含め、私の友人たちは、設立以来今日に至るまで、屋久島環境文化財団がうたってきた精神に共鳴し、ガイドブックの作成や普及、水溶性ティッシュの配布、自然に親しむ集いなど観察会の講師、あるいは財団スタッフの育成など、様々な面で協力してきました。環境キップの提案までは正しく未来を見つめた方向だったと思います。

屋久島の自然環境保全のための財源確保は、いうまでもなく重要な問題です。白谷・ヤクスギランド協力金問題で、最初のボタンはすでに掛け違ってしまいました。ここで屋久島の方向を修正するため、近視眼的でない慎重な立案が必要だと考えます。


小原比呂志
住所 ○○○ 電話○○○ メールアドレス○○○

ブログ:屋久島自然史研究会 ○○○○

このメールは上記ブログ上で適宜公開されます。

2006.09.15

gigerさんが教えてくださった論文をチェック

gigerさんがトラックバックで教えてくださった論文をチェック。

「観光地屋久島における過剰利用低減を目指して ―入山客に対する人数調整策の提案-」

中央大学政策学部3年の関根・結城・吉本の3氏の共同執筆による60Pにおよぶ力作。屋久島に関わるこういうレポートや提言のたぐいはこれまでにもたくさん発表されているが、これが大学3年生のまとめた論文ならたいしたものである。

この論文の欠点は、取材ソースに行政機関や外郭団体の担当者しかいないことと、執筆チームが屋久島の現場を(たぶん)みていないことだ。

このためか取材不足で現状把握が甘いのが欠点だ。しかしプロの報告書でも、紙の浪費をしか思えないものが少なからずあることを考えれば、一読に値する論文だといえるだろう。

この論文をごく簡単に要約すると次のようになる。

  1. 屋久島の地域経済が頼みとする自然観光資源は、利用しすぎると荒れて魅力が減少するため、利用を制限する必要がある。自然公園法の『利用調整区域』を導入し立入規制すべきだ。
  2. 限定発売の「入山切符」を、旅行会社が入札で仕入れ、登山客に販売するという方法を提案する。入札制にすることで混雑期は高値、閑散気は安値になるので、ピーク時の環境負荷が減り、利用が平均化するので地域経済のためにもいい。

というもの。

1について異論はない。すごいのは2だ。

縄文杉見物権の間接オークション! 縄文杉も金次第というわけだ。しかもその権利は旅行会社に分配する。

すごいなあ。私のような単純な登山・自然愛好者には、想像もつかない発想だ。

「利用調整区域」については、屋久島の「西部地区」のガイドツアーについてすでに検討している。西部地域の県道下は環境省が直轄する国立公園特別保護地区なので、これはかなり現実的ないい案が出来たと思うのだが、環境省がなぜか乗り気でなく、話が進んでいない。

例として上げるが、縄文杉ルートの利用調整をしようと思ったら、その困難度は西部の比ではないでしょう。

現実的に考えて、負担額が上がれば登山者が減る、という図式は、屋久島には当てはまらない可能性が高い。この論文でも触れられているように、屋久島訪問客は自然のためなら喜んでお金を負担しようという姿勢を持っているからだ。単に縄文杉見物にプレミアがつく結果にしかならないだろう。

論文の著者の3氏はまず一度、屋久島の現場をきちんと見たほうがいいだろうなあ。 

それから財団の大田さんの「当面、まずは少しお金を頂いて…」という発言。 
 …まあきっと100年後の屋久島をよく考えてのことなのでしょう。YNACの事務所でも繰り返しそうおっしゃってましたしね。 

林野庁の協力金がいい例だが、そうやって行政機関が手に入れた「少し」の「お金」はいつの間にか根を生やし、抜こうとしても抜けない厄介な根株になるのだ。だからいずれは環境キップに移行させて行きたい、というだけではその場しのぎの空論にしかならない。林野庁の協力金を含めて、どのように一体化させてゆくのか、スケジュールを検討することが絶対に必要なのだ。

なお論文の中にこんな引用がある。
「今現在約160 人いるガイド業者からの反対の声が大きく、施行に踏み出せないでいるという。(2005 年10 月31 日と11 月4 日に鹿児島県環境生活部環境保護課の竹山栄作氏に対して行ったヒアリング調査より。)」

⇒これは相当ないいがかりだな~。そういう人もいるかもしれないが…いや、施行に反対するガイドって、もしかして私らのことでしょうか?

少なくとも私は「金を取ると客が減るから反対だ」とは言ってない。「どうしてそういういやしい願望を口にしちゃうかな~♪」 と言ってるだけです。⇒鹿児島県竹山氏。

 

ちなみに世界遺産登録10周年シンポジウムの際に横浜国立大の加藤峰夫助教授から提案され、鹿児島県が推進を宣言した『環境キップ』のイメージは、

  • 空港や港で訪問客に任意で買ってもらう。
  • 自然保護に協力している、という感覚とともに、山岳保険、各施設入場フリー、宿やエコツアーガイドの料金の割引など様々な特典がついていて、お買得感のある内容。したがって購入がフェアな取引になっている

というものでした。違いますか?⇒林課長補佐

ブログの整理整頓

過去の記事をざっと見わたしてみると、200を越えたのでけっこうな量です。

目次を作って整理しようと思ったのですが、ブログって、カテゴリ分けしか記事の分類方法がないみたいですね。 ・・・これは困った。

なにかいい方法はありませんでしょうか。別ブログでジャンルわけしたほうがいいのかな~。

台風13号

060914_002

季節にけじめをつけようとするように、台風13号が近づいてきました。しだいに天気が不安定になっています。

台風13号。もうこの言葉にトラウマがあるな。1993年(平成5年)の9月に来襲した巨大台風。市街地はもちろん、屋久島の森はこのときかなりの被害をうけ、多くの登山道が倒木で使えなくなったのでした。

このときの倒木ギャップに(光がさしこむので)植物が急激に成長して、道をおおい隠してしまい、その後数年間、道迷いによる行方不明者が続出したのです。

屋久島側はその捜索に膨大な労力をさかれました。警察、役場、消防、その他民間からなる大捜索が頻繁に行われ、始めのうちは使命感で動けたものの、次第にうんざり感が支配するようになり、このときの気分がその後の登山客迷惑論につながっていったようにも思います。

平成13年から環境省グリーンワーカー事業で登山道整備が(やっと)本格的にはじまり、登山道はすべて復旧。登山道整備をルーティンワークとして行える体制ができています。

平成17年度のグリーンワーカー予算は、250万円です。この予算で観光協会ガイド部会が、屋久島ほぼ全域の・・・木道整備など大がかりな工事は別予算・・・登山道の整備を担当しています。

観光協会の平成17年度登山道整備事業には、53名の会員が協力し、毎月のリーダー会で作業報告と情報交換、次の月の作業分担を話し合い、運営してきました。

目的が明確で、進行が透明であれば、あれほど混乱していた(笑)ガイド部会も一丸となって活動できるという、なかなか気分のいい仕事です。しかも低予算で。

この経験から、密室で物事をはかり高い予算を使って効率の悪い仕事をするよりも、徹底して情報を公開し、実現のために知恵をだしあって物事を進めてゆくほうが、はるかにコストパフォーマンスが高いことがわかりました。

今回の「入山料問題」も、島内で誰も知らないうちに話が進められていたという点が、まずもって問題だと思います。

060914_007

立ちのぼる雲の下に「ラッキョウ雨」が降りだした!

2006.09.14

白谷のツチトリモチ

060913_004

白谷でツチトリモチが咲きはじめました。

外見からはわからないのですが、内部の雌花の付け根部分に黄色い層のあるのがツチトリモチ、無いのがヤクシマツチトリモチのようです。いずれもハイノキ科の樹木の根に寄生する植物。

これらの種は雌花しか見つかっていない、とされていますが、それもそのはず、受粉を必要とせず雌だけで成熟した種子をつくれる単為生殖をしているらしい。温帯の冬は厳しいので、他人(雄)をあてにできない、ということでしょうか。

でも熱帯のこの仲間の種は、雌雄別株や雌雄同株のものがほとんどです。

200321927doi_inthanon392

↑タイ北部のドイインタノン山で見つけたインドツチトリモチの雄花。めずらしいでしょう? 雌花は日本のツチトリモチとそっくりですが、白い毛のようなめしべが担棍体(赤いつぶつぶ)の隙間からちろちろ飛び出すので、外見がほこりっぽい。日本の花のほうがあざやかです。

2006.09.13

060829mononke021

どひゃ~。

 

 

 

060829021_1

ひっさーん。

2006.09.11

屋久島の山岳トイレ2

カートリッジタンク式ヘリ搬出法は、もっとも現実的な方法だと思います。にもかかわらず、なぜ予算が倍以上かかる、人肩搬出しかない、という方針になるのか。

あえてその方法を採るにしても、距離が短く登山者の邪魔にもならない白谷17支線作業道をおろさず、わざわざ混み合う大株歩道をくだらなければならないのか。

それは、縄文杉登山者に地元が苦労して運び出すようすをアピールすることで、協力金を取りやすくするのだ、と、現にワークショップで発言されています。

このアピールには、

  1. 地元の人がこんなに苦労してくれているのだなあ、ありがとうございます、これはお礼ですという反応を期待するという意見
  2. 「縄文杉登山者の教育のためだ」という意見
  3. 「協力金はヘリなどに使ってしまわずに、地元に落ちるようにするべきだ」という意見。これには(その受け皿は観光協会にしたい)という要求もともなっている

財源がうまれれば利権が生じる、という話はもう書いたのでおくとして、見過ごせないのが2.です。

教育?

鹿児島県その他の行政が熱心に屋久島の世界遺産登録を実現させ、そのすばらしさを世界に発信し来島を呼びかけた、その結果屋久島や縄文杉にあこがれて訪れる人が増えた、という経緯があります。

これに対して、観光客が大勢で屎尿を残して自然を汚染しているが、これは実にけしからん、と決め付けて非難し、君たちがこんなに排泄するから大変なことになっているのだ、とこれ見よがしに(しかもあの混雑する大株歩道で)アピールして、観光客の意識を変える、それが教育だ、というわけでしょうか。

これはいったい、どうしろといっているのか。
用足しを我慢しろ、というのでしょうか。あるいはもう屋久島に来ないでくれ、ということなのでしょうか。私には単なるいやがらせにしかならないような気がしますが・・・

なお、予算に関する記事が遅れてしまいました。もうしわけありません。とりあえず下記のようなことを指摘しておきます。

「県が管理している山岳部トイレ(大株歩道,新高塚,高塚等)の維持管理を適正に行おうとすると,費用が不足し,不足する費用を自治体等で負担することも困難なことから,利用者へ負担をお願いしようとするもの。現在の維持管理費のみでは,高塚小屋や新高塚小屋での処理を適正化すると大株歩道の管理費が不足するという構造になる。」

という説明が財団の林課長補佐からありました。金がたりないのだ、というわけで、財政事情の厳しさはわかりました。しかし大株歩道トイレの建設に1億3000万円もかけたわけですから、施設整備に予算がない、といわれても同意はできません。

むしろ不足するのは管理費のほうですので、当座の金の取り方を考えるよりも、まず管理費が安く上がる方法を真剣に検討する必要があるのではないでしょうか。
その上で、必要分の拠出協力をお願いしよう、という話なら理解できるのです。もちろんお金の集め方はとうぜん「環境キップ」がいいと思います。

屋久島の山岳トイレ1

さて山のトイレについてはもう、いいたいことが山のようにありますが、まずは話を整理してみます。

トイレ問題については、このところ現実と建前と感情論と利権が複雑にミックスしており、傍からはなかなかわかりにくい状況です。

はっきりしているのは次のことです。

避難小屋のトイレは現在も建設当時のまま使われている。
処理方法は「汲み取り・埋設」だったが、利用者が増えるに従って埋設場所が不足するようになり、ここ数年間は事実上埋めきれず、撒き散らしになっていたところもある。
現在はそれを「汲み取り回数を増やしもっと深く埋める」ように、徹底している。

しかし埋設による汚染傾向も若干見られ、

「両窒素態(アンモニアと硝酸)による土壌・水質汚染に関する基準値からみれば問題のない値ではあるが、今後、定期的なモニタリングや汚染の拡大進行を防止する対策を確立することが望まれる。」(山口・徳田.2006.水利科学No.289,pp89-130.)

という状況のようです。もちろん埋設場所には限りがあり、現場では作業場所に困っている状態です。

縄文杉日帰りルートについては、大株歩道入口に循環型トイレが建設されました。1億3000万円という巨額の費用が妥当か?とか、悪臭がひどいがうまく動いているのか?とか、の疑問はさておき、状況は改善されているといえるでしょう。

問題の淀川、新高塚、高塚各避難小屋のトイレについては、分解型の山岳トイレの設置に関しては「現場に合わない」というような発言がちらちらありますが、実際にはほとんど検討されていません。このことはとりあえずおきます。で、屎尿はすべて搬出する方針が打ち出されました。

搬出方法として、以前藤山観光協会副会長やガイド関係者有志で検討された、もっとも簡単で費用がかからない方法は、「カートリッジタンク式ヘリ搬出法」です。これは、現在のトイレは汲み取りをしていますので、それを地面の穴ではなく、カートリッジタンクに入れて保管しておき、ヘリを使える時期に搬出する、というものです。

この方法であれば現在のトイレをそのまま使えるので、当座の予算もさほど必要ないし、関係者がおりおりに小屋に行ってくみ出しておけば、環境庁の登山道施設整備や林野庁の植生保護や土埋木切り出しの際、ついでに運び出せます。そして将来トイレを立て直す際に、そのまま本式のカートリッジ型に移行できます。

この方法はシンプルで合理的、しかも安い予算で改善できるはずです。

(続く)

050327

大株歩道の憩いの場、1億3000万円循環型トイレ(電線敷設を含む)

おたより紹介

お、今の爆音は? と思ってデッキにでると、種子島方面の曇り空の中に、一筋の白煙がななめに上がっている。

060910_002

そういえば打ち上げは今日に延期されたのでしたね。スパイ衛星。

そういう私もgooglemapは使うんですが・・・。

 

さて、今回の件で、このブログにしてはめずらしく、いろいろ反響をいただいています。

大阪のOさんからのメールを紹介します。YNACのお客さんには、広い視点からの指摘を下さるかたが少なくないのですが、そういった方のひとりです。

「ところで,入山料金の話ですが,大変ですね。

以前から市川さんの提案などがあったこともあり,私としては,入島時に定額料金を徴収し,その収益金を全島の整備に当てるのがすじと考えておりました。

しかし実際は,誰もが目指す縄文杉ルートの整備がこれ以上できないと思えるほど整備されており,このうえトイレ使用名目で一律定額料金が徴収されるのも考えものかと考えます。

 屋久杉ランドのように,林野庁の収入となる場所でも,目前のトイレの使用料金を別に取ろうとするなど ??? と考えさせられることもしばしば,夏に至っては,海亀産卵時期のいなかはまの観察会など,個別にお金を徴収する弊害がかなり大きいと考えます。

縦割り行政の弊害と言えばそれまでですが,屋久島という,小さな地域,それも保護するものが異常に多い地域なればこそ,行政の壁をなくしてもらいたいものです。

屋久島で不可能なら,他の地域でも同様になってしまうでしょうね。」

そのとおり、屋久杉ランドでは、環境整備協力金(⇒林野庁の収益)と、トイレチップ(⇒屋久町)が別途要求されることや、白谷雲水峡の協力金(⇒林野庁)が、白谷山荘のトイレ管理費(⇒上屋久町が負担)に使われていません。これは関係機関が利用者の立場にたって考えていないことを示す、よい例ですね。

「協力金」に関する基本的な考え方

さて基本的な意見です。

私はこの協力金を集めることに反対しているのではありません。

訪問客のみなさんの多くは、屋久島の自然を守るためためなら、それなりのお金はだしましょうという意思をお持ちであることが、様々な調査研究やアンケートから明らかです。

その意をふまえて屋久島全体で責任を持ってお預かりし、管理に役立てるべきだと考えているのです。

世界遺産登録10周年を記念して財団主催で開かれたシンポジウムで、横浜国立大の加藤峰夫助教授から具体案を提唱され、鹿児島県担当者がたからかに実施の推進をうたった「環境キップ制度」がその方法として最もふさわしい、と思います。

縦割り行政の弊害で話がまとめられないから、と各行政機関が努力をおこたり、この件についてはここでいくら取りたい、これについてはいくらくらい必要だ、と、てんでに金をあつめて財源にしはじめ、それをまたあちこちでまねをしだしたら、屋久島の100年後は、どうなるのでしょう。

・・・いや、100年も経てば、いまなんだかんだとやっていることも、うまくないことは風化したりしてるだろうとは思いますが。 (・・・100年後って、そういう意味?)

「入山協力金」 これまでのあらすじ

「入山協力金」に関するWGのワーキングショップ会議は、まず平成16年1,2,3,10月に開催され(未公開)、その結果は「『入山料』導入へ300万円計上。来年度実現目指す/環境文化財団予算案」と、平成17年2月23日付南日本新聞などで報道されました。
 
これに対して市川聡が『南日本新聞』平成17年3月20日付の「時論」欄でその問題点を指摘。⇒ダウンロード
 
財団の田村事務局長(当時)らが「説明したい」とのことでYNAC事務局を訪れた際、この件に関していろいろ質問しましたが、財団側は「とにかくトイレの整備が急務なので協力金を集めたい」という発言を繰り返し、こちらの質問や指摘について満足の行く説明はありませんでした。
 
この問題が次第にあきらかになり始め、山岳関係の情報誌が関心を示してくれたので、
小原が『山と渓谷』平成17年7月号「オピニオン」欄に投稿。⇒ダウンロード
 
この後WGワークショップはしばらく途絶えていましたが、平成17年11月と平成18年1月に再び開催。この際観光協会ガイド部会長である松本毅が、招かれて出席しました。
 
松本は主に「鹿児島県が提唱した『環境キップ』を導入し、屋久島全体で効率のよい管理体制を作るべきだ。行政機関等があっちでもこっちでもバラバラに金を取るようなやり方はすべきでない」という論陣をはり、この2回のワークショップでは協力金をとるという合意はありませんでした。
 
席上、某町のスタッフが「これでは話が何も進まない!」と憤懣をあきらかにする一幕もあったそうです。
 
その後半年以上ワークショップはとだえましたが、いろいろ非公開で話は進められていたようで、8月末の松本委員もくたくたになっているところで「とにかく金を取ります」という内容の「ワークショップ」が開かれたわけです。
 
内容は以前市川や小原が指摘したときから、名称が「入山協力金」から「施設管理等協力金(仮称)」へ、金額が「1000円程度」から「500円」へと変更されただけで、大きな問題点を含む基本的な構造はなにも変わっていません。(まあ、論評文を書き換える必要がないので、私はラクですが。)
  
裏で話をすすめておいて、すきをみて強引に話を決めてしまえ、という古くからありがちな手法です。この情報公開の世の中に、こんなことをしてていいのでしょうか。
  
なお内容に誤りなどがありましたらご指摘ください。その旨公開し、調査の上で報告します。

2006.09.10

財団林課長補佐への回答

 財団法人屋久島環境文化財団
  屋久島環境文化村センター
  総務企画課長補佐 林 弘久様

さっそくですが、よろしくお願いします。このメールはブログでも公開します。 なお、前の記事にたいして、読者の方からコメントが入っています。あわせてご覧ください。

まず質問です。いただいた原稿に、

「このことは,WGに参加した者の共通認識<現時点で連絡がとれなかった屋久島観光協会長,屋久島観光協会ガイド部会長及び屋久町環境観光課長を除く>ですので,情報を広く発信されようとするのであれば,事実を正しく伝えていただきたい。」

とありますが、なぜガイド部会会長の松本氏などをはずして共通認識といえるのですか? 

共通認識というのであれば「現時点で」などといわず、全員の同意を確認していただいてかまいません。また「WGに参加した者」という言葉を使っておられますが、これはWG「メンバー」のことでしょうか?

なお、以下はあくまで例ですが、

「高塚小屋の汲み取り搬出隊には大株歩道を下山させて縄文杉登山者とすれ違わせることでアピールし、協力金を取りやすくしよう。しかしそう露骨にいうとまずいので、表向きは17支線の管理道は危険なので使わないという合意をしたことにしよう」

という検討がなされたとします。このばあい、林さんが「正しく伝えていただきたい」「事実」とは「管理道は危険なので」使わないことに合意した、ということになるわけです。

しかし私がブログで発信するのはそのような口裏あわせの話ではなく、「・・・アピールし、協力金を取りやすくしよう」という本音のほうです。

このブログの読者のみなさんは、屋久島の将来についてかなり真剣に考えておられる方が少なくありません。この件に関して「誤解が生じる」ようなごまかし等は無用に願います。

さて、先日のご連絡に関して、回答いたします。

①「人肩搬出よりも安価に処理が出来ると試算されているヘリ搬出については、「検討しない」(理由なし)そうです。」

財団 林⇒へリ搬出の試算も行った。ヘリ搬出の場合,天候の影響を受けやすいなど,積算の不確実性が高く,搬出の方法や見積もりが確実な人力搬出方法で当面実施することで合意された。なお,人力搬出の実現性については,すでに実験で確認されている。

小原⇒平成18年1月27日のWG資料の費用試算一覧によれば、淀川、新高塚、高塚の3避難小屋のヘリによる屎尿運搬費用は507万円/年。これに対して人力による搬出費用は1251万円で7つの改善案のうち最も高くつく方法となっている。
ヘリ搬出は現実的でかつ安価にできる。不確実性が高いというが、林野庁の屋久杉土埋木の切り出しや登山道整備などの事業は現にヘリを使って行われており、屎尿搬出だけができないという根拠はない。
このようにヘリ搬出は最も有力な方法でもあるにもかかわらず、前回のWGでは検討すらされずに無視された、という意味である。

②「高塚・新高塚小屋からの搬出については、白谷17支線作業道ではなく、大株歩道を軌道まで搬出するそうです。その理由として前回の会議で「より利用客にアピールし協力金を徴収しやすくするため」という発言があったもよう。」

財団 林⇒17支線からの搬出は距離が短く,現実的な案として提案されたが,作業道の通行の安全性が確保されないことから,大株歩道への搬出として合意された。

小原⇒17支線作業道は、環境省、鹿児島県、林野庁、上屋久町、観光協会その他のルーティンワークのための作業道として十数年にわたり利用されている。屎尿処理に関してのみ安全性が確保されないとする理由はない。

①②ともに、第一候補ともいうべき有利な案が、故意に無視されているのは、大株歩道を利用したいという意図があるためであろう。それは登山客へ地元が苦労していることをアピールして金を取りやすくするためである、という意図は複数のWG委員から聞いている。

③・④については次の便で解答します。

⑤白谷とヤクスギランドの協力金は林野庁が独自に財源としているもので、その余剰分を山岳地域のトイレの整備などに使うべきだという指摘がされていますが、これについてはふれられていません。

財団 林⇒ WG内部で指摘があったとの事実はなく,誤解が生じる表現となっている。

小原⇒WG内部で指摘があったなどと誰も言っていない。確認したところ「トイレの整備などに」と限定しているのでなく、白谷とヤクスギランドでかなりの利潤が生じているにもかかわらず、それを林野庁が独占しているのは問題であるという指摘が、昨年度から『南日本新聞』や『山と渓谷』誌などでなされており、島内で少なからず論議のまととなってきたという意味である。

⑥各入山口で金額をそろえるため、白谷・ランドでも各500円に値上げしてはどうかという提案があったもようです。

財団 林⇒そのような具体的な提案はない。

小原⇒「ない」どころか、これは前回のWGの冒頭で発言されたことであり、しかも発言者は司会役であった事務局の財団職員だったと聞いている。

2006.09.08

屋久島『入山料』が動いている

以前から問題になっていた屋久島入山協力金(入山料)問題が、動いています。


計画の概要は、
「淀川登山口と荒川登山口の2箇所で『山岳部利用施設管理等協力金(仮称)』500円/人を取り立てる。約1900万円の収益をめざし、この予算で徴収人をやとい、淀川、高塚、新高塚の3避難小屋のトイレ屎尿の人肩搬出予算をまかなう」
というものです。

人肩搬出よりも安価に処理が出来ると試算されているヘリ搬出については、「検討しない」(理由なし)そうです。

また高塚・新高塚小屋からの搬出については、白谷17支線作業道ではなく、大株歩道を軌道まで搬出するそうです。その理由として前回の会議で「より利用客にアピールし協力金を徴収しやすくするため」という発言があったもよう。

縄文杉日帰りルートではほとんどの人が大株歩道入口トイレを利用しますが、高塚小屋のトイレの利用する人は少数です。にもかかわらず高塚小屋トイレ搬出費用を縄文杉登山者に負担させる理由は不明です。なお大株歩道入口トイレは独自に補助金等で運営されており、今回の『協力金』とは無関係です。

白谷とヤクスギランドの協力金は林野庁が独自に財源としているもので、その余剰分を山岳地域のトイレの整備などに使うべきだという指摘がされていますが、これについてはふれられていません。

むしろ、各入山口で金額をそろえるため、白谷・ランドでも各500円に値上げしてはどうかという提案があったもようです。


利用者に整備費を負担してもらうアイディアについては、かねてから、一箇所でまとめて入島者から購入してもらい、屋久島自然利用施設全体の管理に役立てる「環境キップ制度」が鹿児島県から提案されています。しかし実際の計画は、林野庁が白谷・ランドの財源を手放そうとしないため、鹿児島県・屋久島環境文化財団は、別途縄文杉や淀川など取りやすいところで金を取ります、という方向へ流れてしまっているようです。


このように、さっと目を通しただけでも問題点が数々ある計画ですが、そこには利用者の視点というものは、盛り込まれておらず、もっとも安価で効率のよい方法を模索した跡みられません。おかしなかたちで利用者の良心につけ込み、金をむしろうという考え方に思えます。

この計画が実現すると、「利用者を悪者扱いして、いたるところで金を要求する屋久島」 という印象を強めることになり、世界遺産のよいイメージを破壊するものです。

我々ガイド業者に対しては、(ガイド登録制度のときに、登録の要件に盛り込まれていたように) お客さんからの協力金の取立てに協力するように、という圧力がかかります。

さらに、この計画は実質的に国内初の「入山料の徴収」ということになりますので、ことは屋久島一地域の問題にとどまりません。

このような軽率な集金方法は、地域の心を汚し、様々な問題を派生させるものと考えます。


この問題については調査の上、逐次報告してゆきます。

ご意見・ご指摘をお待ちしています。コメント欄または右欄「プロフィール」内にあるメール送信ボタンからお送りください。

2006.09.06

カヤキリ

060906_1 ←すごい口

夜、帰宅すると玄関に↑こんなのが・・・。

でかいです。まるで育ちすぎたオクラ。背をつかむと意外とふにゃっとしている。首が予想外にぐるっとまわって、巨大なあごで指を噛もうとするので一瞬びびりましたが、なんとかプラスチックびんに閉じ込めました。

しかしこんなのは見たことがありません。大きいし。・・・遠い昔、隅から隅まで極めつくした小学館「昆虫の図鑑」の記憶をたどると、なんかクビキリギスというおどろな名前のキリギリス類がいたような気がする。

そこで息子と一緒に南九州の『昆虫の図鑑』(南方新社刊)を引っ張り出して調べてみました。この本は優れもの。屋久島で見かけた昆虫をこの本で調べて、見当のつかなかったことがありません。

やはりクビキリギスと、となりのカヤキリが似ている。クビキリギスはこんなに顔が黄色くなく、カヤキリの胸の両サイドの白線というのが一致するので、カヤキリの♀と決定。

060906_7_2   

↑ほぼ実物大。頭の先がとんがり、胸の両サイドに白線あり。「カヤ」とは蚊帳でしょうか、それとも茅のことでしょうか。

解説には「少ない」と記述されているが、わが家周辺の広大な休耕地草原にひっそりと生育しているのでしょうか、この巨大な虫は。

カマキリとかゴキブリとかカブトムシとかの、普通の虫がいない北海道で育った私には、小学館の図鑑でしか見たことのなかった虫を、内地で(屋久島って内地かな?)実際に目にすることができるということが、けっこう喜びです。

そにしても下野先生の本といい、南方新社の書籍は役に立ちますね。

風雨のモッチョム岳

060906

秋雨前線の影響か、遠い台風の影響か。海はうねり、山は不規則な雨がつづきます。

この日尾之間の鈴川は大増水、栗生の小楊子川はいたって平穏でした。気象の読みはなかなか難しい。

季節の変わり目に温冷浴!?

季節が夏から秋へと移ってゆくようです。

屋久島の季節は、秋⇒冬、冬⇒春、春⇒梅雨、梅雨⇒夏と、それはもうさなぎから蝶へと羽化するように劇的に変化してゆくのですが、
この夏⇒秋の変化は意外とはっきりしない。
なんとなく涼しくなってきたなあ・・・と思ったらもう11月、ということもあるし、
クロイワツクツク(佐多岬以南にいる亜熱帯セミです)がまだ鳴いてるなあ、と思ったらいきなり山に雪が降って12月、ということもありました。

とはいえ盛夏は過ぎ、体調に変化をきたしやすいころです。皆さんお体にお気をつけてお過ごしください。

さて、知人のTさんの記事に「季節の変わり目に身体がついてゆかず、調子が悪い・・・」というふうにありました。
それにたいしてSさんという方から「温冷浴がいいかなと・・・」というコメント。

ほう、温冷浴か。

興味をひかれて調べてみました⇒西式健康法

  • 温冷浴法 水浴、温浴の順に1分間ずつ交互に7回程繰り返し、最後は水浴で終わらせます。
    理想的な温度は湯が摂氏41~43度、水は摂氏14~15度ぐらいです。
    水浴槽がない場合はシャワーや桶で足から上に向かって水をかけていくのでかまいません。

なるほど。しかしなんだか違和感がないなあ。そんなこといつもやってるような気が・・・

・・・これって、わがYNAC沢登りツアーとそっくりではないか?

ツアーの場合、最初の水浴がおそらく合計で2~3時間でかなり長い。(が、その間に『天然岩盤浴』をはさんだりします。水温は22~24度でかなり高いか。)
そののち名湯尾之間温泉に移動し41~43度の理想的な温度で入浴。熱いのですぐ上がって上がり水槽から桶で水(たぶん22度くらい)をざぶざぶかぶる。
これを2~3回繰り返し、熱いのでそう長湯もせずに上がってしまう。

水温が高いのは夏の屋久島ではいたしかたない。それでも実際に一日の疲れから、すっかりよみがえるような心地がします
そういえば夏から秋にかけての私は疲労は少々たまるものの、体調はけっこういい。

どうでしょう、夏場の体調維持には『日帰り沢登り+温泉』がずばりGOLDではないかと!

2006.09.04

『屋久島、もっと知りたい~人と暮らし編』

0609simono_002

『屋久島、もっと知りたい~人と暮らし編』下野敏見著 2006年9月 南方新社

季刊『生命の島』の4年間の連載が一冊にまとめられたもので、著者の40年間にわたる精力的な屋久島民俗学フィールドワークの、ほぼ全貌を見渡すことができる。

この40年といえば、屋久島はもちろん、全国の民俗が急激に変化した時代である。わかりやすく書かれた一般書であるとともに、現在の屋久島民俗学のほぼ決定版といっていいのではないか。

屋久島エコツーリズムにかかわる者=屋久島を解き明かす者としては、一言一句にいたるまでおろそかにできない言葉や知識がつまっている。もちろん本書の中の見解への異論もあるし、調査不十分な点も見られる。しかしそれは我々に与えられた課題だろう。

下野先生は、いわば福の神のような方である。

講義をこれまでに何回か聞く機会があったか、その地域で見聞きし調べたことを丁寧に検討して、ほかの地域と広く比較し、見解を述べられる。そのさい、取るに足りないものや見解の異なるものを切り捨てるような気配がなく、すべてに価値を発見されているようだ。

そのお話はまるで頌歌(ほめうた)のようだ。聞いているとその地域が秘めている宝物がどんどん感じられてくるようになり、実に誇らしい思いに満たされてしまう。地域に誇りと自信を与えるためには、まったくこれ以上の方法はないのではないだろうか。

いま、生命の島で読んだ記憶をたどりながら、一読し終えたところ。この本はさらに読み込み、考え、確実にものにしたいと思っている。

2006.09.02

ロンガン(龍眼)

060902_004

麦生のポンタン館には地域のいろいろな産物が集まります。

夏の間はマンゴーのアウトレットを買うのが楽しみでしたが、どうやらその季節も終わりのようです。本日最後のマンゴーでも出ていないかとよってみると、なんとロンガンが山盛りに積まれていました。枝に果実が鈴なりで、一袋に60~70個も入ってたったの300円!

生産者は尾之間の松田さんで、完全有機無農薬の栽培品です。

060902_005

皮をむくと、半透明の果肉がのぞき、その果肉を裂くと

060902_006_1

黒い大きな種が出てきます。それがまるで龍の目のようなので、「龍眼」。ライチやランブータンと同じ仲間のようです。私はこれが大好物で、一袋近くもぱくぱく食べてしまいました。

060902_008

からと種が山盛り。これだからポンタン館はあなどれない。

ポンカンに始まり、パッション、マンゴーと、熱帯果実を基幹産業化してきた屋久島ですが、実はロンガンとの付き合いは古く、薩摩藩政時代、藩の植物園があったといわれる神山小学校にはロンガンの古木があるそうです。

種子はおおきいので芽は出るでしょう。育ててみようかな。

それにしても熱帯フルーツはおいしい。マンゴー、パッションはもとより、マレーシアやタイにゆくと、毎食かならずフルーツがついてました。

マンゴー、ランブータン、ドリアン、マンゴスチン、パパイヤ。いいなあ。

台湾、ボルネオ、チェンマイ。熱帯エコツアーの行き帰り、市中のそぞろ歩きで屋台で果物を買い込んで食べまくり。また行きたくなりました。

200エントリー

ふとみると、きのうの記事で200回目のエントリーでした。

みなさんいつも読んでくださってありがとうございます。

このブログにはカウンターはありませんが、アクセス解析というのができるようになっていて、どういうふうに読まれているか、だいたいわかるようになっています。

きのうで総アクセス数が24300回。1日あたりのアクセス数が130回。お気に入りからのアクセスが34%、YNACからのリンクが28%、といったようすです。

こういう数字を見られるというのは、とてもはげみになります。が、やはりブログ記者としての責任(笑)も感じます。

忙しい時期にはなかなかまとまったレポートがかけません。屋久島の入山料問題とか、ガイドの認定制問題とか、白谷のもののけの森問題とか、報告したいことはたくさんたまっているのですが、どうも写真の紹介くらいでお茶をにごしちゃうことが多かったですね。

まあすずしくなるにつれて、いろいろ書いてゆこうと思っています。

これからもどうぞよろしくお願いします。

2006.09.01

台湾の溯渓 講演会

060831_001_1

成瀬陽一の台湾の溯渓スライド講演会。

黄楊野高校の教え子も交えて熱の入った講演でした。

いや~~~、ものすごい。台湾の渓谷の最先端は、とんでもない景観のオンパレードでした。

日本の沢がすごい、なんて、ほんと井の中のカワズです。

« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »

フォト

Twitter

リンク集

無料ブログはココログ