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2006年10月

2006.10.30

ポットホールが生まれる

ポットホール愛好者のモスフォレスター3です。

「モスフォレスターズ」亡き後、「ネオモスフォレスターズ」を再興し、更なる蘚苔林の探求に突き進むか、新たに「ポットホール同好会(仮称)」を結成し、世界のポットホール探査の旅にでるか、思案中です。

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さてここは、栗生川お谷が滝下の「ポットホール岩盤」。

ちなみにこの下流で黒味川と小楊子川が合流して栗生川となるので、この場所は正式には小楊子川なのです。

しかし、沢登りの世界で「小楊子川」といえば、お谷が滝から宮之浦岳に突き上げる源流までの3泊4日の大ルートとして知られており、誤解を防ぐためにYNACの『沢登り』ツアーではお谷が滝までの往復コースを「栗生川」と、呼んでいます。

この岩盤は、安房川と並ぶポットホールの名所で、ポットホールダイブで有名な直径3m、深さ5.5mの穴を筆頭に、いくつかの大穴が並んでいます。

040702bigpothole_038 筆頭。

この屋久島第3位の水量を誇る瀑流帯で、いままさに形成されているポットホールがあるらしいのです。

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この樋状滝の滝壺がそれ。どうもこの時計回りの渦流の底が、ポットホールになっているように感じられる。

ここには恐ろしい引き込み流があり、落ちるとおそらく助からない、栗生川随一の危険箇所です。最近この川のガイドツアーも増えてきましたが、ここは絶対に人を落としてはならない、最重要ポイントであります。

水量の多いときにはとても近づけない場所ですが、秋の渇水で、水際までいけるようになったので、懸案だったこのポットホールの水深を調べました。

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水際まで慎重に近づき、重石をつけたスリングを放り込みます。6~7mはあるかな、とめぼしをつけていたのですが・・・

手に持っているオレンジ色のテープスリングはするするっとあっけなく沈んでしまい、10mいっぱい出しても底に届かないのです。

予備の黄色いロープをつなぎ、さらに送り込んでやると、13m弱で止まりました。何回か測定を繰り返しましたが、渇水期の水量で深さ12.5m、直径6-8m(楕円形)という線でいいだろうということになりました。

・・・深さ12.5mで、現在なお侵食が進行中。とんでもない穴があったものです。

しかし滝壺になっているものも含めれば、安房川にはさらに大きなものもあるはず。う~ん、調べたいなあ。来年の夏・・・。

2006.10.27

もらった魚は魚飯に

釣りをする知人がいると、魚をもらうことがあります。

たくさん釣れると、さばいたり保存したりの処理がけっこう大変で、あちこち知り合いに配って歩くことになります。こちらとしてはもちろん大喜びでもらうわけですが、大量においていかれるとこれまた処理が大変・・・。

いや、本当にありがたいのですけどね。

普通はまず刺身をとります。

さらにあらをよく洗って、しょうがを入れ、キャベツや大根などと味噌汁にする。

食べきれない分は、ウロコを落として腹を出し、しっかり塩をしてポリラップにくるみ冷凍。これは後日の塩焼きや煮付け用。

問題はこの塩焼きで、子供たちはあまりちゃんと食べないし、大きな魚だとけっこうボロボロの半身が食べ残しになってしまったりする。これもとりあえずタッパーに入れて冷蔵庫に放り込みますが、再びこれを取り出して、食べるかというと、・・・そうでもない。

この「塩焼きの食べ残し」の、うまい利用法をお教えします。

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魚飯であります。作り方は簡単。

  1. 塩焼きの残りから、手で身をむしってほぐす。骨が入らないようにする。
  2. 一度レンジかフライパンで熱を通すといい。
  3. ほぐし身が熱いうちに、しょうゆを多めにふりかける。これを熱々のご飯にまぶし、混ぜ合わせる。

以上。これでうまい魚飯になります。 魚はなんでもOK。上の写真のときは、スマガツオとムロアジでした。子供もけっこう喜んで食べるはず。お試しください。

『世界遺産 屋久島』 大澤雅彦編 朝倉書店 近日発売

2006年10月30日発売予定。
朝倉書店のサイトで内容が公開されました。

目次を見ると、前半はやはり大澤先生の独壇場といった感じ。「4.2 低地部における帰化植物の侵入と分布の拡大」は目新しい。このテーマでまとめられた初文献かも。
後半では「屋久島国有林の施業史」が目を引きます。稲本龍生元屋久島森林管理署長のおきみやげでしょう。

しかし期待していた「屋久島花崗岩の生成」とか、「河川におけるオオウナギの生態」とかは載ってませんでした。残念。

以下そのまま引用。さあ、使えるかな?

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世界遺産屋久島 ―亜熱帯の自然と生態系―

B5/288ページ/2006年10月30日
ISBN4-254-18025-X C3040
定価9,975円(税込)

大澤雅彦 編

わが国有数の世界自然遺産として貴重かつ優美な自然を有する屋久島の現状と魅力をヴィジュアルに活写。〔内容〕気象/地質・地形/植物相と植生/動物相と生態/暮らしと植生のかかわり/屋久島の利用と保全/屋久島の人,歴史,未来/他

執筆者一覧
【編集者】
大澤雅彦、田川日出夫、山極寿一
【執筆者(執筆順)】
松本淳、江口卓、山本啓司、下川悦郎、堀田満、田川日出夫、大澤雅彦、岩川文寛、相場慎一郎、朱宮丈晴、武生雅明、沢田治雄、揚妻直樹、揚妻-柳原芳美、市川聡、花輪伸一、山根正気、青木淳一、稲本龍生、小野寺浩、東岡礼治、大山勇作、松本毅、田村省二、山本秀雄、山極寿一
【写真提供】
日下田紀三、塚田拓

目次
第Ⅰ部 屋久島の気候と地形・地表動態
1.気候
 1.1 東アジアのモンスーンと屋久島の気候
 1.2 雨の島の降雨特性
 1.3 山頂付近の気候特性
2. 地質・地形
 2.1 屋久島北西部の花崗岩分布域の地形と地質
 2.2 地表動態と土砂災害

第Ⅱ部 屋久島の植物相と植生
1. 屋久島の植物相とその特性
 1.1 屋久島の植物相とその成立
 1.2 屋久島の着生植物
2. 常緑広葉樹の特性とフェノロジー
 2.1 熱帯・温帯移行部の温度環境と常緑樹の北限
 2.2 葉の寿命とシュート・フェノロジー
 2.3 常緑樹の葉の特性とリーフサイズ
 2.4 常緑広葉樹のシュートの生活史
 2.5 常緑樹の3つの芽タイプの構造
 2.6 芽の構造,分枝型と樹型
3. 屋久島の森林植生帯
 3.1 山地植生テンプレートからみた屋久島の位置
 3.2 屋久島の山地植生
 3.3 屋久島の垂直分布帯区分
 3.4 群落の地形分布,群落動態を考慮した植生帯区分
 3.5 植生帯の境界条件
4. 屋久島低地部と海岸の植生
 4.1 低地部植物相の特徴
 4.2 低地部における帰化植物の侵入と分布の拡大
 4.3 春田浜の植生
5. 屋久島の森林の分布と特性
 5.1 屋久島の森林の構造と機能
 5.2 地形に伴う植生パターン
 5.3 山地帯スギ林の構造と動態
 5.4 スギ天然林の初期再生
6. 衛星からみた屋久島の植生

第Ⅲ部 屋久島の動物相と生態
1. ヤクシカの生態と食性
 1.1 ヤクシカの森林環境利用
 1.2 白谷雲水峡のヤクシカの食性
2. 照葉樹林に住むヤクシマザルの採食戦略
3. 屋久島の鳥類相と垂直分布
 3.1 研究史
 3.2 鳥類相
 3.3 鳥類の垂直分布
4. 屋久島の昆虫相
 4.1 昆虫の種数
 4.2 ファウナの特徴
 4.3 昆虫の垂直分布
 4.4 種間関係と生態
5. 屋久島の森のダニ―ササラダニ類―

第Ⅳ部 人の暮らしと植生のかかわり
1. 屋久島低地部における自然利用と植生遷移
 1.1 低地部の土地利用と自然利用の生活誌
 1.2 奥岳と低地部のかかわり
 1.3 集落の成立と自然林の保護
 1.4 低地部における自然・半自然植生と遷移
 1.5 草本期の遷移
 1.6 先駆木本期から極相林への遷移
2. 屋久島国有林の施業史
 2.1 国有林経営の開始まで(明治・大正期)
 2.2 本格的国有林経営の開始(昭和初期)
 2.3 機械化(昭和初期)
 2.4 皆伐施業の展開(昭和10年代)
 2.5 復興資材生産と皆伐・人工造林(昭和20年代~30年代前半)
 2.6 高度成長期の施業(昭和30年代後半~40年代前半)
 2.7 自然保護への対応(昭和40年代後半~)
 2.8 現在の森林施業と森林の将来像

第Ⅴ部 世界遺産屋久島の利用と保全
1. 環境文化村構想とその後
 1.1 環境文化村構想とは
 1.2 構想その後
2. 屋久島におけるエコツーリズム
 2.1 屋久島におけるエコツーリズムの現状と今後の方向
 2.2 屋久島におけるエコツーリズムを地元ではどう考えるか
 2.3 屋久島におけるエコツアーの試みと現状
3. 公園計画と自然保護

第Ⅵ部 屋久島の人・歴史・未来
1. 屋久島の岳参り
2. 屋久島西部地区の変遷
3. 「学びの島」の歴史と未来

屋久島の自然と人―あとがきにかえて―
西部林道周辺地域と屋久島をめぐる近代年表
索引

2006.10.25

カシムラ近影@屋久島

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YNACのエース、カシムラの近影@屋久島です。いい顔になってます。再登板まで、いましばしお待ちください。

もう一人のエースは近く発表される『重大ニュース』の公開待ち。

別のエースはある企画の進行をにない全社員を叱咤激励中。

他のエース2人はYNACの再起をかけた新プロジェクト開発中。

さらに本命のエースは来年度のある資格試験に向け決意表明。

弊社、エースだらけで実に頼もしい限りです。

縄文杉3D 2006.10.24.

縄文杉ファンの皆様にプレゼント。2006年10月24日8時24分。 『飛び出す神』 の御姿です! どうぞお試しください。

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3d 交差法

(おすすめ)

  

  

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3d_1 平行法 

(脳内処理に少し時間がかかるかも。右側中央の「羊の顔」あたりに焦点をおくのがポイント)

2006.10.21

セスジスズメ

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家の前にこんなのがいました。大人の中指くらい。かなり大きい。「幼虫図鑑」学研2005をみると、セスジスズメの幼虫のようです。

背中の目玉マークが、ヘビにしてはマンガ的。「敵の目を惑わせる」という奴でしょうが、本当かな? こんなの鳥に狙われたら同じことだと思うが。

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歩き出すとこんな感じ。引っ込んでいた頭がにゅ~っと伸びる。 サトイモやらカライモ(サツマイモね)やら、いろいろ食べるらしいが、どこにいたのか気づかなかった。成虫はけっこうかっこいい。

豊饒のグァバ

本日、YNAC樫村が久しぶりに屋久島に帰ってきております。グァバジュースでも飲ませてやろう。

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わが家のグァバ。白実が2本、赤実が2本、たった4本なのに、これが実をつけることつけること。だいぶ剪定・摘果しましたが、それでもかれこれ300個くらいは収穫したような気がする。

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サルにもだいぶ食われたが、それでも2~3日おきにこのくらい、かるく採れてしまう。

これをジュースにします。

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ざっと皮をむいて、

  1. オレンジジュースわり 
  2. 水+蜂蜜+レモンわり

2タイプのミックスでジューサーにかけ、ステンレスのざるで濾して種をとる。

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右が白グァバオレンジミックス、左が赤グァバレモンミックス。まあまあの仕上がりながら、たっぷり準備できました。

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グァバ茶もこのとおり。剪定した葉を天日で乾燥させると、いい香りの体に良いお茶になります。まったくグァバの木は素晴らしい。

10月20日 ガイド部会運営委員 or 怒ったら同レベル

2006年10月20日  観光協会ガイド部会運営委員会@屋久町安房総合センター
 
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手が伸びたばかりのアマガエル。茶色いほうは、なぜか右足がない。10月14日 栗生川の水たまりにて
 
ガイド部会の仕事が盛りだくさん。押してきている。
本日の議題は
  1. ガイド業者間で感情的な対立がこじれにこじれている問題の、一方の側からの意見聴集と質疑
  2. ガイド部会全体会で、縄文杉登山に関するガイド間の共通ルール検討準備
  3. 『入山協力金』問題対策の進め方について検討
  4. 平成18年度登山道整備事業について報告 ・・・など。
議長は吉原哲士くん。
 
なかなかに大きな問題の連発で、煮つまり気味の頭をフル回転させて検討を進める
 
2は増山さんと田平くんが心血を注いでいる「クレーム処理」と「安全管理」という2大テーマのコンボで、いろいろな問題の根源にある、縄文杉ルートの過密による人間環境の悪化を改善するため、「ガイド間共通ルール」を策定しようという力仕事。
 
3の『入山協力金』については、柴観光協会会長とガイド部会三役の間で話し合いを行い、ガイド部会から提言書を理事会に提出することになった、という朗報。
 
観光協会本体として、環境キップの導入と山岳地トイレの改善を山岳部利用対策協議会に提案する、という道筋がついたことになり、これは画期的なことだ。ガイド部会の全体会でもこれについて意見交換が行われる予定。よ~し。
 
この日、病気療養中の委員から口頭で辞職願いがだされた。信望の厚い郷さんをみんな慰留したいのだが、本人の負担の大きさはいかんともしがたい。残念だが、観光協会の理事は続けられるということなので、その立場からガイド部会を見守っていただくということで、了承。
 
さて、この日は珍しくず~っと出席をさぼっていた某運営委員が出席していた。この委員には運営委員会から辞職勧告が出されていたのだが、まあ一応出席したのだからやる気を見せるのだろうと思っていた。
 
ところがこの人が、無責任さのあまり班リーダーをクビになった登山道整備事業について、批判を始めたので、この手の会議では極力冷静な発言をしているつもり(ホントです・・・)の私もさすがにキレた。自分のせいで信頼を失っておきながら、違う席でその批判をするということを繰り返してどうする。
 
吉原議長の冷静な仕切りで一応話は決着し、この日の会議は終了。
 
しかし家にかえって頭がいくぶん冷えたところで、反省する。
  
 040510atamawohiyase_029 「頭を冷やせ!」
 
議論に感情が入れば、筋道を見失うことになる、と人のことはいろいろ言うのに、自分ではだめなものだ。後で考えればうまい対処法はいろいろ思い浮かぶのだが。
 
怒りを見せてしまうようでは、所詮相手と同レベルである。
 
「言うべきときに言うべき言葉を吐けるのが、男の中の男だ」というセリフが昔読んだ本にあって、かっこいいな、なるほどな、と思っていたが、いかんせん未熟者で至りません。
  
さて、そんなことはさておき今後も仕事は山積み。テキスト編集委員会を軌道に乗せるという大仕事が待っている。 
  
「屋久島ガイドに専門的な知識は必要ない、試験など受けたくない」 と思う会員が少なくない中、どのような認定制度とそのためのテキストを作るのか。さて・・・。

2006.10.18

ヘツカリンドウ

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地味な印象が強いけれども、よく見るとこれはかなりの名花です。

とくにこの花はまるでシンビジウムのような、赤紫の斑(ふ)が入っていて、味わい深い。

花びらには・・・え~っと、調べてないけど花びらでいいのかな。がくなのかな・・・まんなかのへこみに蜜線があるようで、かならずアリがいます。アリをひきつけて害虫の番をさせる、アリ植物なのでしょうか。

ちなみに「ヘツカ」とは大隈半島太平洋側の小さな集落「辺塚」のこと。美しい砂浜のある小さな集落です。地質が花崗岩なので、風景は屋久島そっくりです。

『里のイラストマップ』 コンプリート!

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『里のイラストマップ』 田中ミエ 生命の島刊 ¥2000

「生命の島」誌に連載された、屋久島の里のイラストマップシリーズがついに完成した。

全集落をていねいなイラストで描き、簡潔な記述で紹介したこのシリーズは、これまでに第1集、第2集(各¥1000)が刊行され、なお未収録の集落をのこしていたが、結局第3集は出ずにコンプリート版として発表された。

(一部略)

この冊子は田中ミエさんの力作であり、実にいい仕事だと思う。今の屋久島の地域の姿を眺めるにもいいし、ガイドブックとしても非常に役に立つ。別の時代に、今の時代のことを確認する記録資料にもなるし、一種の定点観測として、10年おきにこの仕事を反復する、なんてこともできる。こういうしっかりしたストレートな記録は、何にでも応用できるものなのだ。(「おとなの塗り絵」にも使えそう)

屋久島に根を生やした人も、止まり木にした人も、素通りした人にさえも、この本はためになるだろう。ちょっと高いが、こういうものの価値は販売価格とは関係ないと私は思っている。

おすすめの一冊だ。

2006.10.17

平成18年度 登山道整備リーダー会

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屋久島観光協会ガイド部会の登山道整備リーダー会。登山道整備の実働部隊が、作戦会議を行うところです。

この会では①各班の持つ屋久島の登山道情報を交換し、全体の現状を把握・分析、②それを元に必要な作業をリストアップし、優先順位の決定、③各班ごとの作業分担決定、という手順で進められます。

今年度はさいわい台風が屋久島にこなかったので、倒木等の登山道への被害はほとんどなし。それで今回の最優先事項は、益救参道でつかわれた登山道の『石組み工法』をガイド部会が学ぶという、技術移転研修の段取りでした。

まあガイドも本職が忙しいし、登山道整備ばっかりやっているわけには行かないのですが、石組みが使えれば、登山道の整備はかなりしやすくなるはずです。

その他にはウォークラリーを控えて、投石平周辺の岩場のステップの作成、愛子岳の頂上危険地帯の改善、淀川・大株歩道の手すりの検討、投石遭難碑近くの丸木橋部分の道の付け替えなどの優先順位が高いとされました。

そのほかに例年通り、各登山道の点検・補修。

さて、今年は期日までにおわるかな?

安房川北沢右俣2006.10.11-13

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安房川北沢右俣ゴルジュ

久しぶりに沢登り。安房川北沢右俣は、屋久島の谷としては異色の、普通の沢登りっぽいルート(笑)。右俣ゴルジュは巻き道があるようだが、なるべく低く高巻いてゴルジュ突破の可能性を偵察していたので、3時間以上かかってしまった。ゴルジュ終点から懸垂で谷に下降するも、少し上流で樹林が谷までおりてきていた。

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30mスラブ滝

中間部は20~50mクラスの大きな滝が続き、壮観。滝は登れなくとも大高巻きにはならず、わりと滝身の近くを巻き登れるため、臨場感が連続する。2段30mスラブ滝の上でナメが大きくひろがり、ここをビヴァークサイトにする。

 

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30mスラブ滝上段

翌日はさらに滝が続く。30mをひとつ越した後、3段50mが現れる。高塚尾根の丸山付近から見える滝だ。

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3段50m滝

巨岩帯が少なく、優美で歩きやすいいい谷だ。源流はナメとササ+シャクナゲのけっこうなヤブこぎになる。

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北沢右俣源頭のナメをゆく。

ササヤブを抜けて焼野の三叉路付近にでて終了。宮之浦岳はパスして新高塚へゆく。

3日目は縄文杉の喧騒を避けて大杉谷を下降。沢装備だからなんでもできるのだ。途中こんなのを発見↓。

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2006.10.11

10月13日のWGに向けて

財団法人屋久島環境文化財団
  屋久島環境文化村センター
  総務企画課長補佐 林 弘久様

お世話になっております。

屋久島の協力金問題について、当ブログではこれまでに繰り返しエントリーしてきました。

どうぞ。⇒右欄のカテゴリ ◎屋久島『協力金』問題

まとめると、主に次の4点が、私の意見です。

①各種施設について、担当する行政機関がそれぞれに「協力金」を取ろうとする方向は、人件費など無駄にかかる予算を増やして効率が悪いばかりか、島内に拝金主義を蔓延させて、結果として屋久島をさまざまな意味で非常に悪い方向へ進ませることになる。そうではなく、鹿児島県がかねてから提唱している入島税的な『環境キップ制』を導入し、屋久島全体で責任を持って屋久島訪問客から浄財をお預かりするシステムを構築すべきである。

②山岳トイレ問題で肝心な点は、現在の劣悪なトイレ環境を改善すること、その際に実際に現場を担当するものの指摘を重視し、ヘリ搬出方など管理費のコストパフォーマンスの高い方法を採用する道筋をつけるべきである。

③密室で物事をはかり高い予算を使って効率の悪い仕事をするのではなく、徹底して情報を公開し、さまざまな意見を聞き、検討すべきである。目標の実現のためには、現場を知るさまざまな立場の人が知恵をだしあって物事を進めてゆくほうがよい方向が見つかるはずだ。

④どのような形になるにせよ、実際に現場を担当するのは、観光協会ガイド部会の部会員が少なくないはずだ。観光協会の会員は独立した業者として共通の利益のために対等な立場で協会に加盟し、可能な範囲で協力しあっている。一部に、ガイド部会を都合のいい山岳地労働力として安く使おうと考える向きがあるようだが、そのような考えは迷惑千万であり、断固お断りする。われわれには屋久島の自然のために働く意思があり、主体的に行動するつもりである。

これらは、小原の個人的な意見であり、ガイド間の(WGがおっしゃるような)「共通認識」ではありません。しかし近く開かれるガイド部会全体会ではこの問題が話題のひとつとなり、その際にこれらに関して多くの会員の共感を得ることは、おそらく難しい話ではありません。

登録の条件に納得のいかない「協力金」集金について、ガイドがお客さんにお金を払うよう要請するということは、かなり困難なことです。 (屋久島ガイド登録制度の検討の際に、「ガイドがお客さんに協力金を払わせるよう努める義務」が何食わぬ顔で登録の要件に紛れ込んでいたことを、我々は忘れてはおりません。)

10月13日に再度WGが開かれると聞きました。その際はぜひこれらの意見をも勘案してくださいますよう、お願いします。

よりよい話し合いが行われることを期待しています。なおこのメールはブログでも公開します。

小原比呂志

2006.10.08

ダイモンジソウ

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ダイモンジソウ。

渓谷に面した湿った岩壁に群落をつくります。渓流植物というほど増水には強くないようです。

1300m付近では、いまが花盛り。

2006.10.06

十五夜綱引き@平野

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満月をバックにした綱引きは「下」の勝利で、今年は海が大漁と決まる。「上」が勝てば豊作。

クライマックス、両軍膠着したところで綱はばっさり切られ、引き手はずっこける。

綱を回して土俵を作り、満月を背に低学年から相撲の取り組みを行います。

キイロスズメバチ

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キイロスズメバチ@ヤクスギランド

昼なのに、こごえているのか、動かない。

旧暦八月十五夜

「種子島屋久島地方。降水確率、正午まで10パーセント、それ以降0パーセント。」

『素晴らしい満月の夜になるでしょう。』(月齢13,6ですけど)

中秋の名月。屋久島各集落で、十五夜の大綱引き本番の日です。

九州南部から沖縄にかけて、各地で大綱引きが行われます。

2006.10.05

そろそろヤッコソウの季節

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開花を始めたヤッコソウの花。(今年の写真ではありません。2004年10月21日西部)

 

そろそろヤッコソウの季節になりました。

葉緑体を持たず、見たとおり肌色の光合成をしない完全寄生植物で、水やエネルギーのすべてを寄主の椎の木(スダジイとコジイ)にたよっています。

樹齢50年程度の壮年期のシイノキとともに生きているときに、ヤッコソウは元気よく活動できるらしい。屋久島の戦後の薪炭林が放置されているところにはちょうど40~50年もののスダジイが多く、現在、ヤッコソウ寄生適期の樹齢の木が多くなっています。

探せば案外その辺のちょっと古めの森で見つけることができますが、北限は東シナ海側が甑島、太平洋側が徳島県の海陽町。亜熱帯気候ぎりぎりといったところで、国内では「南方系の珍しい植物」の類になります。

ところが分布は非常に面白い。東南アジアの山地~日本と、メキシコ南部~グァテマラの山地と、太平洋のあっちとこっちにわかれているのです。

日本南部から琉球列島、ボルネオ・スマトラ・ニューギニアの山地で、これはおなじみ「照葉樹林帯」と一致してます。寄主のシイ・マテバシイ・カシ類にくっついて分布している、といえるでしょう。ただしニューギニアでは変わっていて、フトモモ属(ホウトウ。グァバやアデクの仲間)についているらしい。

メキシコのヤッコソウは・・・なぜ、どのようにこういう分布になっているのか、わかりにくい。

かつてテーチス海(現在の地中海、黒海、カスピ海、中央アジアからチベットにかけての塩湖群、が、その名残) のまわりで発達したといわれる照葉樹林の、東と西でからくも生き残ったということなのでしょうか。

ところでヤッコソウ、私の自宅のすぐ横にも出ていました。しかし寄主のスダジイがかなりの老木なためか、昨年は咲かずじまい。今年はどうだろう?

2006.10.01

『安房大綱引き』@安房小運動会

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『安房大綱引き』 安房小学校全児童230名の総力戦。

結果は2対1で赤の勝ちでした。

サシバの渡り

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サシバが屋久島に到着しはじめたようです。場所は安房の南西、平野の畑地の上空。12~13羽確認。

ちょっとアップ↓ デジスコが欲しいところです(汗)

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ここ平野では、毎年北東から南西へ旋回しながら流れるように移動して行くのが観察できます。鷹柱の名所尾之間まで行って、機を見て上昇気流を捕まえ、渡海するのでしょうか。

雨具メモ

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乾かし中のハイドロブリーズ。屋久島生活に「さし掛け」は必須。

  

この雨の多い屋久島では、当然雨具がもっとも大切なギアのひとつです。

私の最近の使用履歴は、レインダンサー(モンベル)⇒レインダンサー(モンベル)⇒ディアプレックス(フェニックス)⇒ストームセイバー(ベルグ)⇒ハイドロブリーズ(モンベル)

というものです。ハイパロン時代からモンベルが多く、たまに違うのを買ったりもらったりする感じ。

現在モンベルの雨具は、下位モデルから

    • スーパーハイドロブリーズ ¥9,900
    • レインフィールダー ¥19,800
    • レインダンサー ¥24,600
    • ストームクルーザー ¥28,600

というラインナップになっています。

「ハイドロブリーズ」は、昨年ミズノBergからコストパフォーマンスの高い「ストームセイバー3」¥11,550が発売されたことへの対抗策として登場したのではないかと思います。その安さにひかれて購入し、きのうの白谷で初めて使ってみましたが・・・。

結果⇒歩きにくい。

安価モデルは防水性はともかく着心地が悪いという平凡な結果におわりました。合羽の場合、通気性もさることながら、歩きやすさが重要なので、日々の労働着としては、やはり使えないかな。

レインダンサーはまあまあですが、歩きやすいというほどではない。

ディアプレックスは菊池さん(フェニックス⇒退職⇒屋久島在住フォトライターとして売出し中)からモニターに使わせてもらったもので、けっこう快適でしたが、アウトドア⇔タウン兼用ということもあってか造りがやわで、我々の酷使に耐えられなかった。(高級品なのでもったいなかった)

結局なにがいいのかなあ。

最近上下別売りが普通になってきたので、高くて手が出なかったストームクルーザーのパンツだけ、なんていいかもしれませんね。ジャケットは安いのにして。

予告『世界遺産屋久島 亜熱帯の自然と生態系』

世界遺産屋久島‐亜熱帯の自然と生態系.

大澤雅彦編 朝倉書店 ¥9,975.

2006年10月出版予定

2年遅れでやっと原稿が出そろい、出版のめどが立ったようです。

共著者には様々な分野の専門家が名をつらねており、幅広い内容が編集されているようです。YNACの松本・市川も一部執筆を担当しています。

専門書であるにしても、292ページというサイズでこの値段はあまりにも高価なので、販売はきわめて厳しいと思いますが、まあ自然科学書コーナーか図書館で見かけたら、ぜひ手にとって見てください。

出版後に、レビューを載せる予定です。

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