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2007.02.12

屋久島の鹿問題に関するアンケート調査

060212_001

屋久島のシカ問題に関するアンケート調査票。

以前のエントリーで引用した立澤さんのコメント、

「・・・この時期(ちょうど全戸アンケート配布時期)にこの内容は、誘導・操作 だととられてもおかしくなくまずいと思います。」

というのは、まさしくこのことですね。誘導というよりも、ひいきの引き倒しという感じかも。まあ、屋久島島内は南日本新聞の牙城で、朝日新聞の購読数は激微ですから、あまり影響はないかもしれません。

060212_003_1 ←アンケートP2

農作物の被害の実態調査の部分は、現実の問題についてのデータ収集になっていて、とくに異論はありません。また問12のシカ肉に関する意識調査についても、わたくしは「1-5-1-1-1-1の絶賛!」ということで処理していただいてけっこうです。

しかし問6~8に関しては、はっきり欲しい結論への誘導になっていると思えます。

「広大な国有林伐採地が餌場になってシカが増え、希少植物への食害が進んでいることがわかった、ついては・・・」という前提であれば納得できるのですが、そうは書かれていない。

「とにかく希少植物が減っていて、それはシカのせいに決まっているのです。大問題だと思うでしょう? だからシカを大いに減らすべきだと思いませんか?」という流れになっている。

「根絶する」という現実的でない言葉を選択肢に出して、「頭数を減らす」という落しどころをマイルドに感じさせる手法など、アンケートの誠実さという意味ではどうなんでしょう。善意あるプロジェクトの期限が結論を急がせているのだと思いますが、こういう強引さが、むしろ信頼を損ねるのでは。

結局このアンケートを元に、島民は「シカを駆除するべきだ」との合意を形成した、ということにするのかな。それとも違った結論がでるのでしょうか。

私は、Yプロジェクトの松田さんの案にあるような、山岳地での大規模なヤクシカの駆除を必要とする管理プロジェクトが必要かどうかについては今なお疑問を持っています。しかし農作物被害対策は最優先されていいし、ついで増加の原因とされている林道沿いと国有林伐採地の駆除はやってもいい、という考えです。

で、本物のヤクシカ肉を安房のレストランで食べられるようにするのは、大賛成です。

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鹿対策に狼の導入 参照 http://japan-wolf.org/content/faq/

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