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2007.11.17

『海外溯行研究 台湾の谷 1963~1993』

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 『海外溯行研究 台湾の谷1963~1993』 海外溯行同人会報NO.1 ¥2500

同人設立10周年を機に、草創期から開拓初期までの台湾溯渓の記録がまとめられた。

まず台湾について説明しておきたい。

台北から高雄にかけての西海岸こそ肥沃な農地と、新竹に代表される先進工業地帯が広がっている。台湾観光といえば、とにかくグルメとショッピングのイメージだ。

しかしあまり知られていないが、台湾は一大山岳国だ。中央山岳と東部は大自然エリアといってよく、北部の南湖大山から南端の南大武山まで3000m高山が切れ目なく続き、4つの素晴らしい国立公園がおかれている。

標高1500mから2500mあたりの山腹には台湾檜と紅檜の原生林がいまなお広く残り、亜熱帯から亜寒帯へと続く植生の垂直分布は世界でも類を見ない貴重なものだ。正直いって、台湾がもし国連に加盟していたら、屋久島の世界遺産登録など問題にもならなかったのではないか? と疑念をぬぐえない(汗)。

つまり台湾は巨大な屋久島なのだ。いや台湾の超ミニ版が屋久島、というべきか。

さて、日本の山ではほぼあらゆる沢が登りつくされている。名渓とされるルートはガイドブックや山岳雑誌のグラビアで紹介されるほどだ。しかし台湾の大渓谷に関しては情報というものがほとんどない。何が出るかまったくわからない。

だが地図だけはある。現在の1/25000地形図は日本と同じなので、これを読み、そのルートの概要をつかむことで「机上登山」を楽しめる。沢屋の特権と言っていいだろう。

・・・ぞっとするような巨大さ。谷底から両サイドの尾根まで果てしない急斜面。両岸が迫りすぎて、どれほど険悪なゴルジュが隠れているのか読み取れない場所。滝また、滝その先に巨大な滝。悪場を終わったあと、壮大な稜線まで気の遠くなるような登り。

こんなところに入り込んで、果たして生きて帰れるのか? という根源的な疑問がふつふつと湧いてくる。そこに入り込むのが台湾の「溯渓」だ。

大阪わらじの会の精鋭による台湾溯渓の事始めから、エース成瀬・松原が参入するまでの台湾5岳を中心とした記録が収録されており、臨場感あふれる迫真のルポとともに、開拓の歴史を読み取ることができる。

この会報の目玉のひとつは付録のCD-ROMで、山行記録ごとの概念図、地形図と写真がまとめられている。会員の青島靖の手になる大変な労作であり、このCDがあることで会報が段違いにスケールアップした。

一般向けにおすすめできるものではないが、沢登りに惹かれている人にはぜひ手にとって貰いたいと思う。

頒布要領
冊数、送り先、届け希望日と希望時間を指定して、メールで申込んでください。送料は別です。

【申込先】メールアドレス:kaigai_2007@ares.eonet.ne.jp

※念のためアドレスの@を@に変えてあります。書き換えてから貼り付けてください。

なお小原のところに在庫があります。屋久島在住の方には送料なしでお分けしますので、ご希望の方は連絡ください。

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コメント

欲しいです!!
岳人11月号?でしたか、
紹介文を見て読んでみたいなって思っていました。
成瀬さんの連載を読んで、自分には・・・とも。。。

太魯閣渓谷すごかったな~
自分には観光でいいですけど。
観光で。。。

kohhideさん

いいよ~。家にあるから取りに来てください。
屋久島からパーティーを出せるといいな~。やさしいところでいいから。

記録の中に、高巻き中「直径3~4mの檜の原生林」を通過した、なんて記述もありますよ。

紹介文が掲載されたのは『山と渓谷』11月号p167です。
内容が内容だけに“FOCUS”で1ページ使ってくれてました。

岳人11月号には載ってませんね。会報ノートにも出ていない。情報はあるはずですが、どうしたんだろう。

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