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2007.12.27

岡山理科大 虹の実習@屋久島

Rimg0003 永田浜

岡山理科大学 生物地球システム学科の屋久島実習です。雨に追われながら、虹の印象的な3日間でした。

1日目、まず安房の鹿児島大学研究ステーションに拠点を置き、安房ヤクスギランド線沿いに、照葉樹林からヤクスギ林へ植生の変化を追い、樹木班、草本班、植生班に別れて調べてゆきます。この日は紀元杉まで。(寒かったので早めに敗退。)

 

Rimg0040

2日目は白谷林道の下部と上部を見る予定でしたが、現場に着くと同時に大粒の雨が降り出したため、雨風を避けて島の反対側に移動。照葉樹林の自然林、スギ人工林、渓谷、工事跡などの見られるポイントで実習。某先生による「クワズイモ舐め」という人類食物文化史を再現したような過激な体験実習も行われたようです。

フィールドワークの後は標本作製が待っています。上の写真のように、クワズイモのような大型植物を標本にするのは、なかなかの大仕事ですが、しかし植物学を学ぶ上では必修の技術です。

3日目はやはり雨に追われ、南岸へ。

Rimg00852

山は大雨で、途中の小田汲川や鯛之川などは大増水。モッチョム岳には虹と泥渕川の幻の大滝がかかっていました。この写真では見えないのですが、モッチョムの中腹に美しい虹がかかっていたのです。

 

Rimg0097_2

荒波の山之瀬フィッシングパークです。ここでは海岸性照葉樹林の観察。海岸段丘には備長炭の原木として知られるケウバメガシが優先し、岩場には海辺の草本も見られます。タイドプールは大波のため近寄れません。しかしここもやがて雨に見舞われ始めたため、さらに西の大川之滝と栗生へ移動。

  

Mehirugirimg0103

栗生のマングローブ林は、構成種がメヒルギだけという単純なものですが、種子島の熊野海岸とともに最北のマングループ林として貴重なものです。15年ほど前に群落のある干潟の侵食を防ごうと、前面に角張った砕石をダンプで撒いたため、メヒルギの根元がこすられて枯死し、全滅寸前にまで追い込まれました。(後方の群落)

現在は有志グループにより育成された若い木々が干潟の上に元気よく伸び、今年はすでに実を成らせています。(手前の群落)

雨のおかげでこういう予定外のポイントもじっくり観察することが出来ました。

滞在中、食事は自炊でしたが、N先生の指揮のもと豪勢に魚など買いこんで、研究ステーションではなかなかゆたかな食生活をおくっていたもようです。

YNACとしても学生実習についてはまだ試行錯誤の段階ですが、それでもしだいに内容のセレクトやプログラム構成のノウハウなどがつかめてきました。

自然を志向する学生さんたちが屋久島で素晴らしい体験をすることは、屋久島にとってもさまざまな面から重要なことだと思います。学生実習は今後力を入れてゆきたい分野のひとつです。

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コメント

 クワズイモの標本にするのは、もちろん許可を得ているんだとはおもいますが、なぜ何点もの標本をつくるんでしょうか?
 学術向上のためとはいえ、学生さんたちがクワズイモをかかげて記念写真をとることのほうが主だった行為にみえて仕方ありません。
 真摯な回答を期待しております。

アユタロウ様

質問にお答えします。

「もちろん許可を得ているんだとはおも」われる根拠がよくわかりません。この場所は特に標本採集に許可の要る場所ではありませんので、学生がそれぞれ必要な標本を採集する実習を行いました。

このあたりは林道が放置され荒廃しつつあり、本来重機を入れて整備する必要があるんじゃないかと思っているところです。せめて草刈機で全部刈り払ってやりたいと思っていたところです。しかしまあそんなヒマもないし、ちょうどいいので実習に使った、というところですが、なにかお気に触りましたか?

写真はいろいろ記録用に撮った中から面白いのを紹介したまでです。

そうでしたか。許可の要らない場所からの採取でしたか。
申し訳ありません。早とちりです。屋久島は全ての場所で、動植物の採取が駄目だとおもい、許可制かなにかだと思っておりました。

屋久島が好きという気持ち故の早とちり。ほんまに申し訳ないです・・・。

より良い実習をしてください。応援しています!!

わかっていただけて幸いです。
自然とはもともといろんなものを採ってこれるところだと思ってます。それがどっと集中するから問題なわけで。かつてのランとか、山野草とか。会津や東北の山菜もそうですね。

それにしてもこの記事のトップの写真、傑作だな~。
今年の夏は岡山理科大からYNACへ、学生さんたちがアルバイトに来てくれそうです。

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