『屋久島山岳部保全募金』の状況
屋久島山岳部保全募金が始まっています。これは協力者にくれるステッカーです。(でも、これをどこに張ればいいんだろう。)
お客さんのAさんと訪れた淀川登山口に、看板が出ていました。ポール部分が募金箱になっており、その左サイドを見ると・・・
こんな風に書いてあり、裏側に・・・
ステッカーが用意してありました。全体的には微笑ましい雰囲気です。で、看板の本体は、これです。
文面からも、いかにも自信無げな様子が読み取れます。降りしきる雨の中、これでお金が集まるかと言うと、率直に言って厳しいかも。
屋久島の観光施設の管理に管理費が必要なのはもはや明らかですから、いかに前向きに予算を集めてゆくかは重要な問題です。でもこの文面には、あいも変わらず「登山者が増えたせいでトイレが大変なのだから募金してください」というニュアンスが感じられ、観光客害悪論から抜け出ているようには思えません。
これでもし、お金の集まりが悪ければ、切れて「観光客の意識が低い!けしからん!」 などと叫びだす勘違い者がでてきそうです。
モ 「結局、行政機関がそれぞれ権利意識過剰で、一旦利権を握ったら離そうとしないんですよ。」
A 「う~ん、結局、そのお金がどう使われるのかなんですけどね。」
モ 「金額はどうです?高くない?」
A 「本当に必要だというのなら、そのくらいは出してもいいけど。でも使い道とか、節約して大事に使ってくれてるかとか、そういうことが明朗会計に(笑)してもらえるのかどうかが気になりますねー。」
モ 「林野庁がヤクスギランドで協力金を取り出したもんだから、そういうことならウチもやったっていいじゃないか、といって、あっちでもこっちでもまねし始めたんです。」
A 「なんかやだ。」
モ 「屋久島全体の施設管理費を少しずつ負担してくださいといって、空港や港で集めようというアイディアはあるんですけどね。環境キップとか入島協力金とか言う形で」
A 「まあ、利用者としては、そのほうがすっきりするかな。明朗会計なら(笑)」
モ 「目標金額も明示して・・・」
A 「え?、目標金額がないんですか? 募金なのに?」
モ 「はい、その・・・あった方がいいですよね。」
A 「それはそうですよ」
お客さんのAさんとの淀川における会話を、私が1/4ほどアレンジして再現してみました。こんな感じが普通の反応かなと思います。
もう屋久島町が責任機関として立ったのですから、この保全募金を、「屋久島保全基金」として、トイレの担ぎ下ろしとかだけではなく、はっきりと全体の管理に向けてゆくべきだと思います。
繰り返しますが、観光客害悪論はもうきっぱり捨て去るべきです。地元の責任として、訪問客の皆さんに、「この屋久島をともにしっかり守ってゆきましょう、ぜひ協力してください」と、明快に訴え、自然観光を地域経済の柱として、よりよいものに育てて行くべきです。
世界遺産には、保護だけではなく、教育という目的が明確にうちだされています。屋久島を訪れた訪問客が、ここで本物の自然を体験し、そこから多くのことを学べる仕組みを作り上げることが、これからの屋久島の取るべき進路だと思います。
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