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2008.04.09

「協力金」と「募金」について

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ヤクスギランドの入口です。ここの協力金は平成18年度に4873万円という収益を上げ、同額が19年度にヤクスギランドと白谷雲水峡の「整備」のために使われました。

17年度の支出実績では(18年度の実績はまだ発表されていない)、徴収業務等のための人件費が2438万円ほど、リーフレット・チケット印刷等に850万円ほどが使われており、19年度も同額が使われたとすると、協力金の実に67%が、お金を受け取るために使われたことになります。

ついでに紹介しておくと、ヤクスギランドや白谷で一番多いゴミがこれです↓。

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850万でパンフ、チケットの他に、この頃はシールまで作って配っていたようです。

利用者がゴミを捨てる、というより、いつのまにか手からすべり落ちてしまうんですね。これ。高さのある階段のすきまなんかに落としてしまうと、拾うのは無理でしょう。

この協力金の面白いところは、あくまで寄付金のような建前であるにもかかわらず、目標額が設定されていない、という点です。

かつ、すべて当地のために使う、という取り決めがあることにより、集まったお金は全額次の年度に使い切る、という慣行があるのです。これは本来は屋久島以外には持ち出さないという地元からの要望を受けたものだったはずなのですが、現在はそれがヤクスギランドと白谷以外には出さない、という意味になっています。

要するに、ランド、白谷で集められた協力金の2/3は、お金を徴収するために使われており、それ以外は集まったら集まっただけ、次の年度に全部つかってしまう、というシロモノです。

さて、このランド・白谷入口でも、このたびの「山岳部保全募金」の収受を合わせて行うということで、はたしてどういうことになっているか、興味深く見に行きました。ところが、↑冒頭の写真のとおり、どこにも看板も募金箱も見あたりません。でもよーく見ると・・・

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ありました。入口横のガラス戸に、小さなチラシが張られています。でもあまりに小さくて、かたわらを通り過ぎる際に読めるものではありません。

係の人は、普通どおりに協力金をとるだけで、この募金についてはノーコメントでした。どういう取り決めになっているのかわかりませんが、林野側に、この募金を屋久島のためにお願いしようという気はなさそうです。

いいんですかね。こんなことで。

どちらかというと、ヤクスギランドと白谷雲水峡に全部費やされる協力金と、これから屋久島全体に使われてゆくべき(これはまだ私見なんですけど)募金と、両方に、あるいはどちらか好きな方だけに、選んでお金を出せるようにするべきなのではないでしょうか。二つ募金箱を置けばいいのでは。

だいたい寄付をお願いします、という話なのだから、ダメで元々、誠実に透明に計画を説明して、もし拠出していただけるのならありがたいです、くらいの姿勢を保ってもらいたいものです。よい観光地を作りたいなら、訪問客の皆さんに不愉快な思いをさせてはいけない、なんてことはイロハのイであります。

ただ、この「協力金」19年度からは、林野庁の直轄管理ではなく 「屋久島レクリエーションの森保護管理協議会」が担当することになりました。

屋久島自然休養林の管理運営体制の見直し
~地域のアイディアと活力を活かした質の向上と自立への一歩~

とプレスリリースのタイトルにあるように、これまでのような林野庁が協力金を握って離さない、という姿勢を改め、「地域の自立」ということをうたうようになったのです。

これは素直に聞けば、驚くべき方向転換です。

「屋久島レクリエーションの森保護管理協議会」の構成メンバーは、屋久島町、観光協会商工会、交通関係団体等で、事務担当は屋久島町です。

保全募金も町、自然休養林の協力金も町が管理するのなら、これはもはや分けて考える必要性はなく、本来の環境キップ的な屋久島全体の整備管理予算にまとめて行くのが望ましい方向ではないでしょうか。

白谷とランドの協力金は、この保全募金にまとめてしまって、入島時に皆さんに500円の協力をお願いし、あとは島内どこでも気持ちよく利用してもらう、ということで、方向性はきれいに決まるのではないかと思います。

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◎屋久島『協力金』問題」カテゴリの記事

コメント

小原さん、ご無沙汰です。--あ、数日前白谷で会いましたか、、?!

>この「協力金」19年度からは、林野庁の直轄管理ではなく 「屋久島レクリエーションの森保護管理協議会」が担当することになりました。
そうだったんですか? 知りませんでした。
この告知って、白谷、ランドの入口に貼ってあったりしますか?

>保全募金も町、自然休養林の協力金も町が管理するのなら、これはもはや分けて考える必要性はなく、本来の環境キップ的な屋久島全体の整備管理予算にまとめて行くのが望ましい方向ではないでしょうか。
大賛成です。保全募金の集め方がショボイので、このままだと山小屋のトイレ管理が全部町負担で厳しくなると思います。これを機会に指摘のような動きになってもらいたいと思います。

でも、昨年から協力金の運営主体が町に移っていたのなら、なぜ保全募金をする時に町主体で一括できなかったのでしょうね。--このあたりに何かありそうな気がしますが、どうでしょう?

えーと、あの愛らしいマナちゃんでしょうか、それとも一段と渋みを増した方のマナちゃんでしょうか(笑)。

管理団体変更の告知はですね、上記のゴミ写真のうち、右のが去年の一時期ランドや白谷で配ってたシールなんですが、これにあいさつ文が印刷されてました。同時期に徴収所の窓にコピーみたいなものが張られてたかもしれません。

権限の強い直轄管理から協議会方式にした本当の理由には、例の奥入瀬渓流でハイカーが落ち枝で重症を負った事故の裁判の、国(林野庁)敗訴が関係していると思います。

これだけ露骨に事実上の入場料として協力金を取っている国有林は屋久島くらいですので、ここで同様の事故でもあれば、林野庁が管理責任を追及されるのは明らかです。それで責任逃れのために、形だけ協議会方式にしたのではないかと。

だから林野庁としては、協力金利権はそのまま手元に残しているつもりでしょうし、町に渡したと言う意識はないのでしょう。

でもリスクを町に押し付けて、財源は渡さないというのは、ありえないですよね。責任と財源はセットで町に移管するのが筋でしょう。


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