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2008.10.10

修学旅行が2組~大株歩道の喧騒 2008.10.8.

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10月8日の大株歩道翁杉付近の渋滞。縄文杉の混雑ぶりについて、多少のことでは驚かなくなっていますが、この日はちょっと考えさせられました。

前夜高塚小屋に泊り、静かな森を下り始めたところ、いつに無く早い時間帯に知り合いのガイドたちが修学旅行のパーティーを率いて登ってきました。

「あれ、早いね?」

「すいませんね、修学旅行が重なっちゃって、400人ばかり」

なるほど次々に15人程度の高校生たちがガイドに連れられて登ってきます。ガイドがみんなすまなそうに「悪いですね~」「すまんね~」と、あやまり口調のなのがおかしい。なんでも普通の修学旅行とクルーズ船チャーターの修学旅行がかぶったのだそうです。

もちろんほかに通常の登山客もいるので、10月の平日でありながら全部で500人くらいだったのではないかと思います。

現在の大株歩道は大半が石段や木製階段、木道などで整備されているので道の侵食はほとんど止まっているのですが、これだけの数と対向すると、すれ違いが大変です。木道脇に以前の道スペースがあり歩けるところは「2車線」として利用するものの、避けようが無くて延々待たされることもしばしばです。

上の写真は、老齢のガイド(?)が率いる25人ほどの団体が翁杉で写真を撮ろうとして集まったものの、後から登ってくる団体に押し込まれて森の中に踏み込んで待っているところ。このとき我々5人は反対側の歩道上で動きが取れなくなっています。後にも下って来ている団体がいて、渋滞になるのですが、25人の団体は写真を撮りたくて動こうとしません。まあ無理もありません。

翁杉でこれだから、縄文杉はもっとたいへんな状況です。写真を一枚とったらそれで終わり。ゆっくり杉を眺めることも許されないでしょうね。

トイレ等の管理問題もさることながら、こういう状況を管理せずに放置していいものでしょうか。せっかくはるばる屋久島の縄文杉に来たのに、これでは上野のダ・ヴィンチ展と同じです。観光ポイントの混雑を当然なものと思っている訪問客も少なくはないのでしょうが、地元受け入れ側として、これが屋久島だと思われることには抵抗があります。

またこの状況を「大勢の観光客が押し寄せて大変なことになっている」などと苦々しげに語る行政担当者もいるようですが、なぜ利用者の身になって快適に自然を楽しめるよう取り計らう努力をしないのか。人を非難するばかりでろくな方策も考えられないのはあまりにも怠慢ではないかと思います。

現在の登山道やトイレ、休憩所などの施設があふれてしまう状態を改善し、縄文杉を要する高塚の森を、よりよい形で楽しんでもらうためには、いろいろな方法があるはずです。

たとえば、以前環境省の I 管理官の試案にあった、第2大株歩道をつくり縄文杉をめぐるループとする方法。新しい歩道は縄文杉から下って大杉谷沿いにしてもいいし、反対に東の乱谷方面に回しても森の程度はいいと思います。このあたりはどちらも伐採跡ですし、初めから木道にすれば自然に与える影響は心配する必要がありません。

現状のままでゆくのなら、国立公園の「利用調整地区」を適用し、縄文杉ルートの利用人数管理をすべきでしょう (私の好みではありませんが)。あるいは8月に完全マイカー規制が成功した荒川林道のシャトルバス運行を徹底し、予約座席数で入山を管理する。今年はせっかく規制をしておきながら、チャーターバスを「抜け穴」とばかりに利用する業者が多かったために規制どころか史上最高の入山者数を記録してしまいました。

この日なども、大型の修学旅行を2組も入れてしまっているわけですが、一日の適正利用者数の上限はきちんと割り出して置くべきでしょう。私の感覚では、200人ならまだ我慢できますが、300人を越えるとストレスが生じ、うんざりした感じにつきまとわれます。

せっかく行政機関などが集まって「山岳利用対策協議会」を作っているのですから、環境省も県も町も、責任を押し付けあっていないで、積極的に動くべきではないでしょうか。キーになるのは世界遺産の責任官庁である環境省しかないでしょう。すでに島内にはバス、レンタカー、宿、ガイド、弁当屋などからなる「縄文杉産業」が存在しています。これが無秩序に肥大し、結果屋久島の宝というべき縄文杉登山を疲弊させるようでは、何のためのエコツーリズムかわかりません。

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