« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »

2008年12月

2008.12.31

年末の大隈半島行

Rimg0280

鹿児島県大隈半島大根占にある神川大滝。

海外溯行同人の山行が大隈半島で計画されたので、年末の忙しいときに抜け出して参加してきました。

中日が雨で、1日あちこち偵察がてらドライブ。写真の壮大な滝は、錦江湾に流れる神ノ川の大滝です。峡谷にかかる高さ65mの釣り橋からの展望は、屋久島の松峰大橋から眺める安房川のよう。

Rimg0277

下流を見ても、なんだか水の無い安房川みたいです。斜面はなかなかいい感じの照葉樹林に覆われ、谷間は神川大滝公園として整備されています。

Rimg0265

谷間から見ると、まるでボルネオの秘瀑のようです。高さ25mとのことだがけっこうな迫力。

Rimg0271

この川はカワゴロモの生育地でした。この石にはりついているコケのような緑のものがカワゴロモ。葉も茎もなくして水中生活をする変わりダネ植物で、屋久島の一湊川に生えるヤクシマカワゴロモと同属です。

Rimg0292

こちらは説明版。こんなものは誰も盗掘しないから気が楽ですね(笑)。

カワゴロモはカワゴケソウ科に含まれ、この科の仲間は国内では鹿児島県や宮崎県の比較的水のきれいな川にしか成育しません。

しかし水は濁り気味、なんですが、どうも屋久島の基準で川をみると判断を誤るような気がします(笑)。

2008.12.27

山岳部保全募金の実績

平成20年度の屋久島山岳部保全募金は、12月18日現在で836万円になりました。

屋久島島民の一人として、ご協力くださった皆さんにはあつくお礼申し上げます。

YNACもこの募金にてこ入れすべく、事務所に募金箱を設置して、皆様にご協力をお願いしてきましたが、おかげさまで約17万円(募金全体の約2%)をお預かりし、担当の屋久島町へお預けしました。

募金や協力金のたぐいは、収支と使途が明快にガラス張りになっていることが大切です。YNACとしましては、今後おあずかりしたこの浄財が適切に役立てられているかどうかを見守って行きたいと考えています。

ありがとうございました。

2008.12.24

南日本新聞に記事

南日本新聞12月22日1面に小原が登場しました。YNACのサイトで見ることができます。新着情報またはトップページのTopicsコーナーからどうぞ。

「エコツアーガイドのためのコケ学講座」 2008.12.23.

Sizerimg0117

「エコツアーガイドのためのコケ学講座」 開催しました。

講師は西村直樹岡山理科大教授。西村先生は日本蘚苔類学会会長というコケ界の重鎮です。コケならなんといっても屋久島でしょうということで、われわれエコツアーガイドを対象に、コケのイロハを指導してくださいました。

ガイド側の参加者は、ネイチャーガイドオフィスまなつ、旅楽(たびら)、ネイティブビジョン、といも、自然のポケット、なないろの虹、YNACなどのスタッフ17名です。

この日はまず屋久杉自然館の研修室で生命と植物の基礎についてレクチャーがあり、生命の大河の下流に屋久島のあふれる生命がある、という熱い西村先生のメッセージを肝に銘じた後、フィールドへ。

気温が低かったものの天気はよかったので紀元杉付近まで登り、ミズゴケ類とホウオウゴケ類の充実した分類実習。しかし立ったりしゃがんだりしながらハンディ顕微鏡でコケを見ているとさすがに凍えてきます。昼時をしおに、自然館まで一旦下山。

暖かい下界の陽だまりで昼食。肉まんをバーナーとコッヘルで蒸してうまそうに食べていた人もいました(笑)。後、照葉樹林帯の渓谷で観察し、15時半ごろ終了。

反省会では西村先生に参加者側から三岳、黒麹屋久の島、トビウオの一夜干し、燻製、ポンカン、リンゴ(?)などをお贈りし、喜んでいただきました。

実にいい勉強になりましたし、それに加えて、やはり同じ言葉で語れる仲間同士で自然を遊ぶ、という楽しみがあります。冬場のオフシーズンはこうやって楽しく研鑽を積めるといいなあ、と思います。

また企画しましょうか。

2008.12.21

「屋久島丸」就航

ふと見ると、宮之浦の港に見慣れない大きなフェリーが入ってくる。12月22日就航予定の鹿児島商船の「屋久島丸」だ。試験航海だろうか。白地にピンク色をあしらっているところが、「はいびすかす」路線を継承したかのような印象である(笑)。

「屋久島丸」の運行時刻は、7:00鹿児島港南埠頭発→10:55宮之浦港着、12:00宮之浦港発→16:00鹿児島港南埠頭着。料金は片道4200円だが、来年の5月までは1000円払い戻しがあるので3200円になる。

この船は元、佐渡汽船の「こさど丸」(3965トン、定員 1133名)である。

参考⇒「定期船ブログ

1983年に新潟~両津間に就航、その後新船と交代して同じく佐渡航路の直江津~小木にお下がりとして転進し、この3月まで運行していた中古というか老朽船で、鹿児島商船が6億円で購入したそうだ。

25年前の就航当時は、佐渡航路では始めてのスタビライザー(揺れ止め装置)付き新鋭大型フェリーだったという。私はたまたまその直前に佐渡へ揺れまくる船で渡ってほとんど死んだ経験があるのだが、荒れ狂う冬の日本海航路で、この船はさぞ救世主のように登場したのだろうと推察する。

また屋久島航路でも、折田汽船の「フェリー屋久島」や鹿児島商船の「第二屋久島丸」の揺れまくりを何度となく体験しているので、「フェリー屋久島2」に搭載されたスタビライザーの威力はよく知っている。

なお「はいびすかす」は、これまた佐渡汽船からスタビライザー未搭載の「えっさ丸」を購入したもの。「はいびすかす」は鹿児島~種子島往復に早朝の西之表~宮之浦間往復をくっつけるという変則的な運行をしていたが、屋久島丸の就航にともなって、21日を最後に宮之浦には来なくなる。

※「えっさ丸」と「はいびすかす」に関しては、海猫の黒さんのコメントをご参照ください。

折田・市丸戦争が一段落してジェットフォイルの運賃が再び急上昇したため、ここに来て「フェリー屋久島2」がふたたび存在感を増している、と思いたいところだが、この「屋久島丸」就航でふたたびフェリー間のせつない戦争になるのかもしれない。

ところでこれで当面屋久島への来島キャパシティは、1日につきフェリー2便約1500人、ジェットフォイル7便約1750人、飛行機6便約450人で、合計約3700人ということになる。

来年の皆既日食に関して屋久島町対策協議会はひたすら後ずさりをするのみで「受け入れ可能数4500人」と宣言してしまったが、これは一日あたりではなく期間内の定員だろうから、あっけなく破綻するのは自明のようだ。

地元自治体が決議したところで、それに説得力と実力がなければ、無視されて終わりで影は薄くなるだろう。

2008.12.20

ポンカンを捨てる

Rimg0112_2 

拙宅からの風景。いつもは誰もいない休耕地と草地が広がっているだけだが、今日はなんだかにぎやかだ。

中型のユンボが大きな穴を掘っている。そばに幌つきのトラックが停まり、積荷のキャリーの中身を、3人がその穴にぶちまけている。

なんだろう?

Rimg0112_3

おやおや、なんとポンカンだ。黄色く熟したポンカンが次から次と穴に廃棄されている。

トラックは次々にやってくる。作業員は昼頃から夕暮れになるまで、延々ポンカンを捨て続けた。

たまたま会った近所のNさんに聞いてみると、今年はポンカンが豊作で大量に収穫があったことと、全国的な不景気でお歳暮ポンカンの需要が冷え込み、極端に値下がりしているらしい。しわ寄せはいつも末端に集中するわけだ。

ポンカンが、こうやって大量に廃棄される現場を見るのは初めてのことだ。屋久島の精神的基幹産業がこの有様というのはきびしいものがある。う~む。

「エコツアーガイドのためのコケ学講座」開催します

関係者の方へ連絡です。

エコツアーガイドのためのコケ学講座

2008年12月23日 8:50屋久杉自然館別館前集合  

 9:00~10:00 屋久杉自然館別館研修室 レクチャー

10:00~16:30 ランド線周辺 フィールドワーク

講師:岡山理科大学 西村直樹教授

助手:林田信明、小原比呂志

持ち物: ルーペ、雨具、昼食、飲み物、筆記用具、あればA4紙をたくさん(不要のチラシや裏紙でOK)会費:¥100(会場費)

希望者が多くほぼ満員ですが、1~2人なら受付できるかもしれません。どうしても参加したいという方がいらっしゃいましたら、右上の「プロフィール」から小原までメールをください。

2008.12.16

「もののけ姫の森」の最期

Rimg0051

白谷の苔の森に設置されていた「もののけ姫の森」の看板が、12月15日屋久島レクリエーションの森保護管理協議会の作業で撤去されました。

林野庁屋久島森林環境保全センターの職員によれば、この名称の使用について問い合わせた保全センターに対し、スタジオジブリ側から、営利的な件での表示使用は認めないという意味の回答があったとのことです。

Rimg0057

撤去後のようす。

Rimg0056

看板を解体しています。

Rimg0059

「もののけ姫の森」最後の日とあって、看板を借りて記念撮影している人も。

もっともジブリ側は、一帯を通称としてそう呼ぶことを拒否しているわけではないそうです。

撤去については、歓迎すべきことだと思います。過去にも記事をエントリーしましたが、理由は次の3点です。

①看板によって、くくりつけた簡易柵以外何の保護策もないまま利用者の集中がすすみ、急激に現地の荒廃が進んだこと。

②いまどき観光地として安易に映画やテレビなどのメディアに頼ろうとすると、そのメディアのイメージが消費されるに伴い、こちらも巻き添えをくって陳腐化する危険が大きいこと。

③若干モデルに使われた可能性はあるこもしれませんが、基本的に白谷雲水峡と『もののけ姫』とは無関係であること。

というわけで、めでたしめでたし。

たまたま通りがかった友人のガイドAくんも、「はずしたんですか!そりゃーよかった!」と嬉しそうに叫んでいました(笑)。

2008.12.14

Rock & Snow 2008年冬号 pp92-95 屋久島大障子岳 南西面『遠い山』

Syoujirimg0043

飯山健治・遠藤由加ペアによる大障子岳南西面「遠い山」登攀の記録。

大障子岳の南側の岩壁帯には元々米沢先生と鹿大山岳部による「西野ルート」という屋久島最長のフリールートがあった。その西側の急峻な斜面の植生が台風ではがれ落ちて、さらに大きな岩壁が出現し、これまた米沢先生によって初登された。

「遠い山」はこれらのルートに一部新しいラインと、人工登攀部分のフリー化を付け加えて登られた25ピッチ、5.12というすごいボリュームのフリールート。

文章は記録というよりこの登攀を巡る経緯や心象風景が中心になっている。

2008.12.12

『とりぱん』1~6巻 とりのなん子著 講談社

Rimg0041_3

これは傑作です!はまってます。

この傑作度をどのように紹介したらいいんでしょうか・・・。

「岩手県盛岡市に住むらしい作者が、自宅の鳥のエサ台を中心にいろいろな生き物や自然を観察してつづる、一人称4コマエッセイマンガ」 

これではちょっとそっけないなあ。う~む。

まずいろんなものの観察があります。なんかふと現れた鳥とか、いきなり勃発した事態、日々のちょっとした変化など。そこにどうツッコミを入れて面白がったか、というささやかなエピソードのオンパレードなんですが、そこで発揮される感性の幅と深さが尋常でない。ギャグのセンスもいい。

毎回の連載のしめに一人称の1ページ作品がのるのですが、最後の決めゼリフが凄くて感心する。感動というのとも少し違う、胸がびりびりと共振するような感じ。この人おそろしく切れ味のいい刃物を持っている。

考えてみたら私も故郷が北海道なので、自然現象のいちいちにとてもわかるものが多いのでした。

いいなあ。とりのなん子さん。屋久島にも出張して作品描いたりしてくれないかなあ。屋久島の自然って、マンガで描いたらけっこう面白いと思うんですけどね。

モッチョム岳照葉樹林 2008.12.9.

Rimg0011 

モッチョム西峰越しに平内方面を望む。前線の雨が近づいてきます。

屋久島の低山の登山適期は、なんといっても冬。千尋滝展望台からいきなりの急登にはいつもへこたれますが、いまのような涼しい季節なら、快適です。

Rimg0020_2

屋久島の低地を占める照葉樹林。西部の森が最大のものとして有名ですが、実は南部の森もそれと並んで広大で、種の多様性はぐっと上とされています。麓にはポンカン畑が広がっているので、山地林が中心となり、モッチョム岳にも写真のイスノキやアカガシなどの巨木がたくさん生育しています。モッチョム岳は森も岩もボルネオのキナバル山中腹や、タイのドイ・インタノン山など、東南アジアの花崗岩の高山とそっくりで、やっぱりたまには熱帯に行かなくちゃなー、と思います。

Rimg0001

アジアに甘くつながる気分を、和風にピシッと引き締めるのはやはりこれ、ヤクスギの存在です。このあたり、スギなど温帯針葉樹林の雰囲気はあまりないのですが、要所に万代杉などの超巨木が残っており、やっぱり屋久島の山だなあ、と思わせます。写真はモッチョム岳最大のスギ『モッチョム太郎』です。

屋久島の冬は、低山歩きがおすすめです。鳥も多いし。木の実も多いし。

2008.12.10

YNAC定例ゼミ 2008.12.9.

Ynac081209

YNAC月例ゼミ始まりました。

本日は「木材組織学」 講師樫村精一です。

毎月第一火曜日にいろいろなテーマで行いますので、参加したいガイドの方は連絡してください。次回の講師は市川、テーマは人類学『アダムの呪い』です。

2008.12.06

「屋久島入山料」強制徴収を知事発言 2008.12.3.

鹿児島県伊藤知事の屋久島「入山料」に関する発言が新聞等で報道されました。(南日本新聞と朝日新聞鹿児島版の記事全文をこのページの後半に引用してあります。)

記事に引用されている箇所に間違いがなければ、「保全募金が思うように集まらないので強制的に徴収したい、利用者の理解は得られる」 という主旨です。

ただ二牟礼県議は「入島税」について訊いているのに、知事は「入山者に負担」いただく、という回答をしており、微妙にずれがあるようです。

それはともかく、発言の全文はまだ公開されていないため詳細はわかりませんが、とりあえずコメントしておきます。

①屋久島利用者から保全募金が730万円も集まったことに対して、県としてまず感謝の気持ちを表明すべきではないのか

(もし知事がその旨発言されていたのなら、お詫びのうえ訂正しますが)

目標額4000万というのは県の胸算用であって、募金をしてくださった屋久島訪問客の皆さんには関係の無いことです。これはあまりにも無礼ではないか。

YNACも微力ながら大多数のお客さんに募金への協力をお願いし、少なくは無い金額を事務局へ届けています。県にこんなことを言われては、募金をしてくださったみなさんに合わせる顔がありません。

②利用者の理解は得られる、というが、利用者からはすでに白谷・ヤクスギランドの入山協力金が年間4000~5000万円も徴収されており、これは実質林野庁に権限を残しながら一応屋久島町長が会長を勤める「屋久島レクリエーションの森保護管理協議会」が受け皿になっています。

今回の「入山料」もおそらく屋久島町が受け皿に想定されていると思われますが、林野庁系の「協力金」を料金のような顔をして事実上徴収しておるのに、それは「見ないようにして」別の料金の徴収も「理解を得られる」というのははたしていかがなものか?

1人にでも聞いてみればわかりますが、利用者は屋久島のために協力金を出してくださるのであって、林野庁に寄付しようとか県にプレゼントしようとか思っているわけではありません。①のことといい、「利用者の視点」というものが欠けているのではないでしょうか。

③屋久島の場合自然資源の管理は環境省、林野庁、屋久島町、集落などが複雑に絡み合っています。林野庁のこれまでの仕事が典型的ですが、それらがてんでに管理費用を集めようとするために、せっかくのお金が徴収業務そのものに費やされてしまうため、かなり無駄になっています。

白谷・ヤクスギランドでは、集まった4472万円(平成17年度)の全額が平18年度に消化されました。そのうち実際に施設管理・整備のための予算として消化されたのは1140万円にすぎません。残りの3288万円は、受付人件費とパンフ・チケット印刷費用に消えています。

また、この「協力金」は任意のものなので、徴収人を置いてあたかも「料金」であるかのような顔をして金を取る、といって悪ければ、徴収人を置いて利用者にプレッシャーを与えて金を取る、という手法が使われているわけですが、これは果たしてフェアなやり方でしょうか?

しっかりと責任を持って入島料ないし入山料を徴収し、屋久島を何とかしてゆく、ということになれば、もはやそのようないいかげんな体制ではどうにもなりません。

この期に及んで受益者負担に反対するわけではありませんが、集まった資金を最大限有効に活用するためには、たとえば「屋久島自然管理局」というような実際的な機能と権限を持った主体が必要になるのではないでしょうか。1人の屋久島好きとしては、しっかり現場のことがわかった司令塔が欲しいと思います。

⇒県に提出した募金に関するパブリックコメント

⇒林野庁に対する批判

⇒悲惨な状況の

⇒利用のあり方の問題点

以下南日本新聞・朝日新聞鹿児島版の記事全文を引用~~~~

2008年12月4日(木) 南日本新聞(1面)
屋久島入山料導入へ トイレ募金低調 環境保全目的に 伊藤知事表明

 鹿児島県の伊藤祐一郎知事は三日、屋久島の登山者から環境保全目的で入山料を徴収する考えを明らかにした。制度の詳細や導入時期などは、今後、屋久島町など関係機関の意見も聞きながら調整する。県議会代表質問でも答弁。(22面に関連記事)
 山岳部トイレからし尿を人力搬出するため、屋久島山岳部利用対策協議会(事務局・県環境保護課)が四月から実施している「トイレ募金」への募金が低調で、目標額を大きく下回っているため。
 県民連合の二牟礼正博県議から「入島税」導入の考えを聞かれた伊藤知事は、税という言葉は使わなかったものの、「自然環境保全にかかる経費の確保について、入山者に負担をいただいても理解は得られる。一定の強制力で確実に協力が得られる仕組みを今後構築したい」と応えた。
 県環境保護課によると、トイレ募金は年間四千万円を目標にしていたが、10月末現在で約730万円にとどまっている。
 県は2000‐03年、法定外目的税の1つとして、入島税や入山料の可能性をさぐったが、「課税対象の把握公平性の観点から創設は無理」と結論付けた。しかし、最近は登山者が増えたことや環境への意識の高まりから、再検討する価値があると判断した。

2008年12月4日(木) 南日本新聞(22面)
屋久島入山料 協力金と整合性課題 県、92年から議論重ねる

 屋久島山岳部への入山者に課金する発想は、鹿児島県が1992年に公表した「環境文化村構想」の中で「環境キップ」として議論が始まった。伊藤祐一郎知事が3日、徴収の考えを示した入山料は、既存の協力金や入山許可との整合性など、整理すべき課題が残る。(一面参照)
 環境キップは世界自然遺産登録を目指す際、保護ゾーンと位置づけた山岳部への観光客入り込みをコントロールする入山規制策として浮上した。
 世界遺産には1993年登録。観光客増加で登山道の荒廃が進み、島に持ち込まれるごみやし尿の処理費がかさんだ。環境保全費用捻出のため、観光客にも負担してもらおうと、入山料や入島税の形でも論議が重ねられたが、実現には至っていない。
 島内では現在、林野庁が指定する自然休養林2ヵ所で協力金300円を徴収しており、二重取りの指摘もある。また林野庁が狩猟者に与えている入山許可との整合性や規制の根拠となる法律など、観光業者らへの越名責任が求められる。
 規制を伴わない入山料の一律徴収は、登山者数抑制で自然環境への負荷を小さくするという、当初の目的からは外れることになる。

2008年12月4日(木) 朝日新聞(鹿児島版31面)
屋久島に「入島税」 環境保全に県検討

 屋久島の入山者のし尿埋設処理が自然環境に悪影響を与えている問題で、伊藤祐一郎知事は3日、県議会12月定例会で「一定の強制力を持って、確実に一定の協力を得られる仕組みを構築することが世界自然遺産の島・屋久島の自然環境を守るためには必要」と述べ、入島税や入山料の導入に向けて検討を進める考えを明らかにした。
 県民連合の二牟礼昌弘県議の代表質問に答えた。伊藤知事は「し尿処理を含めた自然環境保全にかかる経費の確保について、入山者から一定のご負担をいただくことは入山者からのご理解を得られる」との見解を示した。
 今年4月、登山者用トイレにたまったし尿の搬出費にあてる「トイレ募金」を解説。県環境保護課によると、登山のピーク期を過ぎた11月5日時点で729万円と、目標を大幅に下回っている。
 飛行機や船の運賃に上乗せする入島税は沖縄県の伊是名村と伊平屋村の2例があるが、島民にも負担を強いている。入山料も徴収にかかる人件費の課題があるという。

引用以上~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

大まかな感想を述べると、南日本は「金の徴収は屋久島入り込みへ制限をかけるためのもののはずなのに、主旨が違ってきている」という論旨、朝日は短い記事ながら「登山者がし尿で汚すのでけしからんから・・・」というニュアンス。

新聞記事に記者のバイアスがかかることはあるだろうとは思いますが、基本的に両記事ともいまいちです。

特に朝日の「屋久島の入山者のし尿埋設処理が自然環境に悪影響を与えている問題」という表現は、入山者がし尿を埋設するから自然に悪影響が出る、という意味に誤解される危険があります。

登山者は管理者の指示どおりトイレを利用しているのであって、埋設処理に失敗しているのは管理者の責任です。縄文杉や宮之浦岳登山者の増加についてはもう15年も前から指摘されているのに、埋設が問題になっている小屋のトイレはその頃のままなのですから、トイレの破綻を登山者のせいにするのは、関係者の言い逃れにすぎませんし、そのことをもって利用者を非難する筋合いでもありません。

2008.12.03

金星・木星・三日月 2

081202_2

2日の宵はこうなってました。金星(左)、木星(右)に四日の月です。

なんか不満そうです。

しかしこうみると月の動きはずいぶん変化に富んでいます。月の出の位置も太陽とはぜんぜん違うのですが、どういう周期になっているのか、まだよくわかりません。

2008.12.01

金星・木星・三日月

Hosirimg0040

PTAの打ち合わせを終えて外に出ると、夕焼けの終わった南西の空に星が三つ、びっくりするぐらい輝いていました。

金星(左)、木星(右)に三日月。笑ってる顔みたいですね。惑星の同定には自信がなかったので、「今日の星空」(←これはいいサイト)で位置を確認しました。

今日から師走。いよいよ星がきれいです。

天然ダブルアーチ

1arch

空港近くの海岸に天然のダブルアーチがありました。↑立体視(平行法)をお試しください。

友人から「いい岩がある」と聞いたので行ってみたのですが、こんなものがあるとは。1つの岩塊を奥まで貫通した洞窟の天井が竪穴になって抜けており、2連の石橋になっています。まったく屋久島も奥が深い。

Tenjyouanarimg0015

竪穴を見上げる。こういうの、ボルネオがどこかで見た記憶があるなあ。

Doublearchrimg0009

奥からみるとダブルアーチがよくわかります。飛行機が着陸するときに、あそこに岩があるな~、とは思っていたのですが、やはり実際に確かめてみるものですね。

« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »

フォト

Twitter

リンク集

無料ブログはココログ