伊勢神宮~内宮編
こんどは内宮です。西の方に見える山はたぶん鼓ヶ岳。照葉樹林の新緑に覆われています。下の方に見えるのが屋久島のツガのような赤松。剪定の進んだ枝振りは、本当に台風にもまれたツガの枝そっくり。
内宮の御稲御倉(みしねのみくら)。高床式の家そのもの。切妻の破風板がそのまま屋根の上に突き出ているところを「千木(ちぎ)」といいます。伊勢の建物では装飾になってますが、もともとは破風をクロスさせてその上に棟木を乗せるためのデザインです。棟上げ、というのはその屋根の要を決める作業のこと。
タイのカレン族の建物もこんなデザインでした。屋根から垂れるコケを採集してみたいのですが。
境内の森は、こちらも大木だらけです。右がクスノキ、左がスギ。外宮に比べて全体にスギよりもクスノキが目立つ感じで、照葉樹林っぽいです。地面に見えているシダはたぶんカナワラビの仲間。屋久島の西部照葉樹林に似た感じです。
これはイチイガシ。台湾などにも分布する亜熱帯系の樫で、宮崎の綾や霧島の御池などには巨木林があるのですが、屋久島には一本もない種です。
内宮の東には神路山・島路山を中心とした神宮林が5000ヘクタールもあり、シカも少なくないそうです。この辺まで現れるのでしょうか?
神宮林ではヒノキの育林が進んでいて、もう100年くらい経つと、20年ごとに行われる遷宮を自前の木材で賄えるようになるとか。さすが伊勢神宮。ほかの神社にそんなまねはできません。
でも現在は、木曽ヒノキのいいところを確保して、遷宮に充てているそうです。
というわけで、木曽赤沢編へと続く。
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