イトトンボの幼虫@白谷 2009.5.23.
白谷雲水峡、白谷川本流の渡渉点。清流が穏やかに流れる、憩いの場。
この日の午後、のんびりしていると、Oさんが何か水中で動くものを発見しました。
「魚ですか?」
「(ここで魚・・・いないよなあ)」
見ると、確かにピン、ピン、と水中ではじけてる“ものども”がいます。
なんだ、これ?
YNAC松本が得意とする、海のハゼ やギンポのような感じ。しかし小さすぎてさっぱりわかりません。
よく目を凝らせば、エビのしっぽのようなものがある。これは以前調べたブヨの幼虫と同じ尾部の鰓把(?)のような気がします。
「なんです?」
「昆虫かなあ?しっぽに鰓みたいなのがあるような・・・」
そこで先だってヒキガエルのオタマで練習した水中マクロ撮影に挑戦。意外と逃げずに、こんな写真を撮らせてくれました。
やはり昆虫だなあ、これは。ヤゴらしくはない、けれども顔がトンボににています。ヘルメット風の頭部、すらりと弧を描く腹部に、バランスのとれた鰓。機能的なデザインが美しく、なかなかかっこいい。
帰宅して、「日本産幼虫図鑑」(学研)をぱらぱらめくる。この図鑑、種まで落とせることはまれなのですが、少なくともなんの仲間か見当はつけられるのです。屋久島でよく見かけるヤクシマトゲオトンボかと思いきや、トゲオトンボ類はもっと全然カッコ悪い姿です。どうも一般的なイトトンボのなかまらしい。
ということで、宿題の答えはとりあえず「イトトンボの仲間の幼虫」。
あまり意識しなかった暗い川の中ですが、初夏は実はけっこういろいろな生き物が活動しているのだなあ。イトトンボの暮らしからみた屋久島の世界って、どういうものなのでしょうね。私も初心に帰っていろいろ観察してみないと。
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