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2009年5月

2009.05.29

嵐の後の動物たち

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「・・・ ああ、もうだめかと思ったわ。」

消耗しきったようすで荒い息をついているのは、増水に流されてきたヒキガエル♀。手のひら大の立派なプロポーションです。あのかわいかったオタマ小ガエルたちのうち、数少ないであろう女子は、4~5年頑張り抜けば彼女のようになるんですなあ。そしてこういう♀があのオタマたちの母親なのでしょう。オスはもっとだいぶ小さいです。

ところでヒキガエルって、泳ぎは苦手なんですね。流れの中ではまるで動きがとれないようです。白谷雲水峡の飛流落としの淵などで、切り立った岸壁にしがみついているのを見かけたりしますが、あれはおそらく自分ではどうしようもないのです。カエルというよりホビットが流されてる!という感じで、なすすべもなく流されてゆくにちがいありません。

このところ沢の生き物が目立ちましたが、水量が少なかったせいなのでしょう。ブヨ、アブ、ボウフラ、イトトンボ、ヒキガエル、みんな減水した沢でダメもとで繁殖を試みて、一部は成功し、一部は残念だったというわけでしょう。たまたま雨が少ないと、みんなそろって大発生できるというわけです。

屋久島の大雨と渓谷の生き物の関係というのは、渓流植物の一部などをのぞき、実はほとんど調べられていないのかも。

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台風並みの低気圧でした。停電もしたし、立派なものです。この大風でせっかく伸びたばかりの若葉が大量に吹きちぎられました。久しぶりの食べ放題状態に大喜びしているのがヤクシカ。大好きなセンダン、ハゼノキ、などから先に食べています。森が立派すぎるより、いろいろほつれの多い方が、動物は勢いづくようです。

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台風などどこ吹く風?で岩場のヒトツバを食べるサルの母子。ヤマモモも豊作のようだし、初夏の屋久島はすぐおなかいっぱいになる幸せな時期でしょう。そろそろ子ザルや子ジカも生まれ始めています。

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ひだまりの岩場で日光浴していたハンミョウ。すごい顎です。寒くて動きにくいのか至、近距離まで近づいてもじっとしていましたが、接写はさすがにいやがって、飛んでゆきました。

プレシャクナゲ登山 2009.5.27

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わけあって、嵐の27日に淀川~宮之浦岳間シャクナゲ登山を敢行。

このような美しい花が、ところどころに咲いていました。

花が少ないのはわかっていたのですが、今年の花期は意外と早いようです。ぽつぽつながら、すでに咲いてしまった株が多いような・・・

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しかしまだつぼみはありましたし、花はあまりにも咲きすぎていると、そのうち驚きも喜びも薄れてしまいます。少ない方が有り難味もあろうというものですよね。(笑)。

大雨の中、ちょっとした岩の草付きに、高さが2㎝もないようなマイズルソウがけなげに咲いていました。

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本当に小さいです。

 

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久しぶりの大雨で、花之江河も満々と水を湛えています。強制収容所状態で死を待つばかりだったオタマたちも、思いがけず解放されて自由を謳歌しているようです。↑右上の浅い水域に、うじゃうじゃ散らばっていました。

2009.05.26

北海道新聞十勝帯広版 2009.5.23.

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道新帯広支社のMさんからお声がかかり、寄稿させていただきました。

が、夕刊1面の全面にこれほどでっかく取り上げられるとは・・・。穴があったら入りたい心持ちですが、不肖小原、故郷に錦を飾らせていただきました、という感じで嬉しくもあります。

それとともに故郷の平和な日々を慶ぶべきかもしれません(笑)。

写真のモデルになってくださったNさんとYさんにはお礼申し上げます。ありがとうございました。

 「十勝の自然を根っこにもっていた自分が、小なりとはいえ、よその土地で主幹産業の一つの成立にかかわれたのは、ひそかに誇りとしているところです。」~本文より

ヤクザルランチライム

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若いオスがハイノキの甘い葉をぱくついてます。太忠岳、天文の森のギャップで。

2009.5.23.

2009.05.25

イトトンボの幼虫@白谷 2009.5.23.

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白谷雲水峡、白谷川本流の渡渉点。清流が穏やかに流れる、憩いの場。

この日の午後、のんびりしていると、Oさんが何か水中で動くものを発見しました。

「魚ですか?」

「(ここで魚・・・いないよなあ)」

見ると、確かにピン、ピン、と水中ではじけてる“ものども”がいます。

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なんだ、これ?

YNAC松本が得意とする、海のハゼ やギンポのような感じ。しかし小さすぎてさっぱりわかりません。

よく目を凝らせば、エビのしっぽのようなものがある。これは以前調べたブヨの幼虫と同じ尾部の鰓把(?)のような気がします。

「なんです?」

「昆虫かなあ?しっぽに鰓みたいなのがあるような・・・」

そこで先だってヒキガエルのオタマで練習した水中マクロ撮影に挑戦。意外と逃げずに、こんな写真を撮らせてくれました。

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やはり昆虫だなあ、これは。ヤゴらしくはない、けれども顔がトンボににています。ヘルメット風の頭部、すらりと弧を描く腹部に、バランスのとれた鰓。機能的なデザインが美しく、なかなかかっこいい。

帰宅して、「日本産幼虫図鑑」(学研)をぱらぱらめくる。この図鑑、種まで落とせることはまれなのですが、少なくともなんの仲間か見当はつけられるのです。屋久島でよく見かけるヤクシマトゲオトンボかと思いきや、トゲオトンボ類はもっと全然カッコ悪い姿です。どうも一般的なイトトンボのなかまらしい。

ということで、宿題の答えはとりあえず「イトトンボの仲間の幼虫」。

あまり意識しなかった暗い川の中ですが、初夏は実はけっこういろいろな生き物が活動しているのだなあ。イトトンボの暮らしからみた屋久島の世界って、どういうものなのでしょうね。私も初心に帰っていろいろ観察してみないと。

2009.05.23

ヒキガエルのオタマ2

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西部某沢で育つヒキガエルのオタマたち、ついに手足が出てきました。

オタマジャクシの足は「生えて」きますが、手はぷよぷよのおなかの脇に「出来て」から「出て」きます。おなかのぷよぷよが自ら引いてゆき、手が出現してくるのです。サンショウウオみたいですね。

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お、これは顔つきといい、川のたるみ具合といい、なんとなくヒキガエルっぽくなってます。足の筋肉も立派になってきました。

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うわ、いっぱいいます。尻尾もまだ立派なものから、だいぶ引っ込んだものまで、いろいろです。

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すごい数です。オタマがこうも一斉にカエルになりつつあるところを見るのは初めてです。川の水たまりですから増水すれば一巻の終わりなのですが、なんとか梅雨前に逃げ切ったようです。

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尻尾がなくなったものは上陸を開始します。ということは、鰓がなくなって、体内ではすでに肺が出来て、肺呼吸を始めているのでしょう。小さな体の中で、劇的な変化が起きている。両生類といいますが、われわれ脊椎動物が、水中から陸上へ死に物狂いで進出した時の再現劇を行っているんですよね、これは。

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皮膚が乾いても平気なのがヒキガエル。三々五々とあちこちへ散ってゆきます。多くはヘビや鳥に食べられてしまうでしょうけれど。

頑張れよ。

2009.05.19

YNAC勉強会「屋久杉伐採の開始に関する一考察」

安房市川宅でガイドの勉強会をやってます。

明日は小原が担当で、テーマは「屋久杉伐採の開始に関する一考察」

まだツメがあまいテーマですが、中間報告ということで。

ガイド連絡協議会の方はどうぞ。そのほかの方はYNACか小原までお電話ください。

2009.05.17

ヒキガエルのオタマジャクシ

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西部の川沿いの水たまりでそだつ、ヒキガエルのオタマジャクシ。増水すれは一巻の終わりなのですが、この初夏の減水で、健康順調にそだっているようです。

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なぜか浅い所に集まって押しくらまんじゅうしています。陸側の子はけっこう大変そうなのですが、なにをやっているんでしょうね?

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運よく子ガエルになりました。小さいので水の表面張力と戦うのが大変そうです。

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さてこちらは黒味岳。麓にある花之江河では・・・

小さい黒いものがいっぱい・・・←こういうものの苦手な方は、以下見ないでください。

  

   

   

   

   

   

  

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水面にびっしり浮いたヒキガエルのオタマです。すごい数です。この池だけで数千匹いるようです。

こういった水たまりがもし干上がると・・・後には・・・黒いペーストのようなものが残っていることが・・・

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シャクナゲ開花情報 2009.5.17

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5月連休後2週間ほども好天続きでまとまった雨が降らず、さまざまな種で新緑や開花が停滞しているようです。雨が降らないと、植物は動きが止まってしまうようですね。

シャクナゲの名所、平石~第2展望台付近ではではぽつぽつ開花が始まっています。蕾を付けている株も多く、ここ1週間くらいが見ごろになりそう。

宮之浦岳北面も蕾があちこちついていますが、南面になるとたまにしかみかけません。

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投石平と黒味岳でもほとんど蕾を見かけません。投石平のちかくで一粒だけ色づいていましたが、これは早いですね。

小花之江河から淀川側に一本だけ盛大に蕾をつけたシャクナゲの「大木」があります。5月末のシャクナゲ登山はこの木が頼みの綱になるか?

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投石のまわりでは、ヤクシマミツバツツジがきれいでした。黒味岳北面と投石岳南面は咲きそろいましたが、最も大きな群落のある黒味岳南面は、まだ1分咲き程度。この1週間が見ごろでしょう。

2009.05.14

屋久島山岳部携帯トイレ導入試験・山岳部保全募金に関する意見交換会 2009.5.12 @安房総合センター

タイトル長っ。

屋久島山岳部利用対策協議会が、ガイド業者向けの意見交換会を開いたので、出席してきました。

内容①環境省による連休中の携帯トイレ導入試験の結果速報。

内容②鹿児島県自然保護課による、荒川登山口に人を配置して保全募金を取りたいんですが・・・名前も「協力金」にしてはどうかと・・・という提案。

怒りというより、あきれてしまう内容多々あり。19日に開かれる協議会で参考にする、とのことだったので、出席者一同猛烈にモノ申してきました。詳細は後日まとめて報告します。

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で、帰ってから資料を見直して、あきれ果てたのがこれ。

「え!世界遺産で立ちションですか?」

小用は、屋久島で対応しなければならない問題のなかでは優先順位の低いものの一つです。感情的な登山者迷惑論の最たるものだと思います。

携帯トイレ導入を企画した一部の担当者の努力には敬意を表しますが、行政機関の中に、科学的にことを考えられる人は、ほんの少数なのではないのか?と疑問を持ってしまいます。

この話も続く。

安全祈願 2009.5.4

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今年一年の安全を祈願して、滝に打たれました。

身の引き締まる思いでした。

2009.4.27 宮之浦岳樹氷とショウジョウバカマ

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氷の世界♪ 

宮之浦岳山頂の樹氷。でも4月27日です。すみません。

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宮之浦岳山頂笠岩。この場合は岩氷・・・いや霧氷でしょうか。

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気温は誤差含みですが、10:30現在なんと1.6℃。

この状態で雨が降ればみぞれつまり氷雨です。もし雨具なしで風に吹かれればそろそろ「凍死」に手がとどくかも、という状況。

連休にここまで気温が下がるのはめずらしいのですが、こういう状況もありです。

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それでも宮之浦岳はけっこう混雑。すれ違いが縄文杉なみにたいへんです。環境省のデータによると、この日の入山者は淀川口で160人。(そんなものです)みなさん装備はしっかりしてます。

  

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登山道のわきに可憐な花を発見。白い花は1cmくらい。なんだっけ、これ?

しばらく考えて、あ、ショウジョウバカマなのか、と気がつく。しばらく暖かかったので咲いたのでしょう。突然の冷え込みに遭遇して愕然としているかも。屋久島独特の矮小化タイプです。

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これは真っ白なタイプ。たまにあります。

↓参考。本州のショウジョウバカマ。長野県赤沢自然休養林にて。

Akasawa  

花びらがしどけなく開いてしまって、なんだか全然違う花のようですが、これが普通。雪解け直後に咲く、スプリング・エフェメラル(春の妖精)といわれる花々の一つです。

・・・そうか。雪解けあとに咲くぐらいだから、樹氷くらいは想定内というわけですね。たくましい。

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