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2009年8月

2009.08.31

トムラウシ山大遭難の記事(十勝毎日新聞)

私の実家は大遭難のあったトムラウシ山の十勝側登山口の新得町にあります。先日法事で帰省しながら、日程がきつくて関係する方々の話をうかがうことはできませんでした。

少し時間がたちましたが、地元の十勝毎日新聞で、事故の全容がまとめられているので紹介します。

事故同日のドキュメント

「トムラウシ山の惨事」(上)

「トムラウシ山の惨事」(下)

どうも問題の核心は、ガイドが機能しなかった、というところにあるように思います。

装備の確認、参加者の能力チェック、ツアー登山の性格と行動判断の権限など、様々な問題はありますが、それらはどんな登山でも常に付きまとうブレのようなものであって、すべてを把握し取り込んだ上で、リーダーとして行動を決定するのがガイドの役目です。

ここが機能していなかったために、悪条件下でパーティー全体がなし崩しに全滅に追い込まれたのではないだろうか。

記事を読んだ限りでは、ガイドが早い段階で低体温症になって、それによる思考力の低下を起こしていたのかもしれません。←これは実際怖いです。ガイドはまず自分のコンディションを良好に保たないといけないのです。

屋久島でもガイドがなにかの装備をもってこなかったお客さんへ、自分が犠牲になって貸してあげたり、少し足を痛めたお客さんを背負ってあげたりと、自己犠牲的な行動を取るケースをよく見聞きしますが、かなり疑問を感じます。

ギリギリな状態で、そこにさらなる悪条件がかさなると、もはや打つ手なし、という事態に追い込まれるでしょう。2004年の鯛之川の遭難がまさにそうでした。

まあ屋久島の場合は、気候がいいこともあって、本来の意味で登山ガイドが必要なほどの山ではありませんし、ガイドがなにか技術上の失敗を犯しても、深刻な事態にまでなることは少なく、たいがいは事なきを得るのですが。

2009.08.29

屋久島で地震

8月28日午後2時50分すぎ、紀元杉のデッキにいたところ、ふと手すりが震えるような気がしました。少し離れたシキミの木の枝先が、手すりに同調して小刻みに揺れています。地震のようです。震度1くらいか。

屋久島は地震が非常に少ないので、たまに地震を感じるとはっとします。

090828

気象庁によれば、このとおり屋久島の南南東、深さ40kmが震源地とのこと。南種子で震度2、その他は震度1。

 

090828_2

グーグルアースでみると、この地点です。東海地方~九州~南西諸島へと南東側の海底が急斜面となって落ち込んでいるのがわかります。フィリピン海プレートが図の南東(右下)から北西(左上)へ、ずるずると沈み込んでいるのです。この沈み込みラインを「南海トラフ」と言います。

海溝がないので日本海溝ほど目立ちませんが、立派な震源地です。震源はピンの位置の深さ40km地点とのことで、立派な海溝型地震ということになるでしょう。

さらにプレートの上には、南東から九州へ向かって海山(かいざん)の列がまっすぐ突っ込んでゆく様子も見られます。これは九州パラオ海嶺といって、伊豆諸島のようなものです。屋久島沖も、意外と物騒な地形をしていますね。屋久島を作った花崗岩マグマも、この沈み込んだ海嶺と関連があるようです。

地震が少ない、ということは、どうも 「かなり、たまってる」 ということのような気がして、少々不気味です。小刻みにでも地震はあったほうが気持ちとしては安心できるのですが・・・

2009.08.27

沢登り 至福の一日

090816

楽しかったですね~。同級生6人娘の皆さんです。滝に集う表情をアップでご紹介します↓。

090816_24hyojyo

沢登りの歓喜の表情。素晴らしいですね。祈っている人と叫んでいる人がいます。

代表者の斎藤さんは「家に戻ってきた気がした」とまで思ったそうです。

090816saito

↑我が家にて、水を得た魚のような表情をみせる斎藤さんです。

YNACのサイトにコメントいただきました。こちらもご覧ください。

2009.08.21

万華鏡

Mangekyo_2

Lucy in the sky with diamonds~♪

Sさんご家族が持参された、風景万華鏡。「おかず」を入れて見るのではなく、風景を魚眼レンズ的にとりこんで、鏡内に反映させるものです。ステンドグラスか、高級な磁器のようで、きれいでしょう? 西部林道でやってみましたが、これは結構楽しいです。

ところがよく見ると、中にはたくさんのLucyたちが写っているではありませんか。

 

ほら↓

Non_3

 

ほら↓

Haru_3 

 

ほうら↓

Ohara_2

あれ?

と思ったら・・・

仕事を終え、18:00の最終便に搭乗するため屋久島空港に駆けこんだ。するとっ!

「欠航」 の赤文字がボードに。

なんと機体の風速計かなにかの故障だそうである。カウンターには当然長蛇の列ができている。手続きで少しもめたが、こちらもハイシーズンにギリギリの日程で動かなくてはならない。変更に関してJAL側に落ち度のあったことを指摘して粘っていると、幸い空港側が隠し玉を出してくれ、なんとか明日の始発便に乗れることになった。

・・・しかしまったく、なんてボンバルな飛行機なんでしょうね。これで伊丹へ飛ぶとなると、ちょっと考えるなあ。

2009.08.20

あすから3日間不在です

あすから法事で3日間北海道へゆきます。

連絡事項 ⇒ ジンギスカンどっさり買ってきます。

2009.08.18

突然の死と自然について

先日、鯛之川で福留さんという女性が亡くなった。迂闊にも今日事務局長の中川さんからの連絡で気がついたのだが、昨年の暮れに屋久島地学同好会に入会していた人であり、忘年会で一度顔を合わせていた。

事故の詳細は確認していないのだが、本流の流れに持っていかれて巨岩の滝から落ちたそうである。しばらく雨も降らず水量は減少気味で、死ななければならないような条件は、おそらくなにもなかったと思う。残念なこととしか言いようがない。

5月にも知人が2人、磯釣りに行って波にさらわれ沖で発見された。屋久島の自然は実に簡単に人の命を奪ってゆくのだ。

船の遭難は海神の怒り、山の行方不明は神隠し。人知の届かない、理不尽としか言いようのない死や災害を、かつては神のせいとし、その怒りをなんとかなだめるため、神を祀り、供物をささげた。その一方で神の怒りを免れるための現実的な方法を様々に考え、工夫したのである。

縄文杉へ行く人を見ていると、まさにこれはメッカだなと思う。良いことではあるのだ。普段自然に関心もない人が、はるばる巡礼のように旅をして、往復22キロの単調な道を歩き、巨木を目の当たりにしてかけがえのない達成感に包まれ、自分が少し変わったかのように思う。

そのあり方はまさに宗教そのものだ。いま人が救われるのは、ただ自然によってであり、本当の癒しや救いは自然の中に帰ることによってしかもたらされない。山岳宗教というけれども、自然こそが神であり、縄文杉はそのシンボルなのだ。

しかし、その「信仰心」は、限りなく甘い。美しく、優しく、手招いてくれる自然だけを見ているように思われる。そこに畏れはなく、自然がこともなげに人の命を奪い、分解し「肥やし」として生態系のリサイクルに放り込んでしまう神であることは忘れている。

私は「沢登り」とは、命がけで神と付き合うことだと思っている。

なるべく機嫌のよいときを見計らい、うまいことその中庭をのぞき見してくる。もし神が怒り出したら、全知全能を動員してそれをやり過ごし、ひたすら生き残りの可能性を探る。そのために様々な手管を考え、磨いておく。

今年の秋、地学同好会で屋久島の渓谷ポットホール(甌穴)調査をやろうかと考えていた。そのための準備を考え始めていたところだった。

もし福留さんがこのポットホール調査の準備に関わることが出来ていたなら、沢登りの行動方法をなにか学んでいたら、こんなことにはならなかったかもしれない。これこそ後の祀りというものだが、今になって悔まれてならない。

できることは、その無意味な死を考え続けること、そこから何を見出せるのか考え続けることだろう。

2009.08.10

あっ! カウンターが・・・

いま気がついたのですが、カウンターが200000を超えました。 

いつもこの気まぐれなブログをご笑読くださいまして、どうもありがとうございます。今後もいろいろ屋久島のことどもを紹介してゆきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

2009.08.07

ヤクスギランドのシカ

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ヤクスギランドでみた驚愕の風景。野生のオスジカに子供が触って、それを父親が写真にとっている。いいのか? というか、この父親は角が危険だと思わないのだろうか。

このオスはヤクスギランド関係者がオスなのになぜか「キャサリン」とか呼んでいる個体で、数年前からランドの管理人やバスの運転手が樹木の枝葉を与えて餌付けしたものだ。

最近では某バス会社のバスガイドが、大勢のお客さんを前にこのオスに黒糖ピーナツを与えているのを目撃した。

シカは一度このような行動を身につけると、というか、刷り込まれると、一生変わることはない。死ぬまでここで餌をねだり続けることになる。これはもうどうしようもない。

問題は、自然保護の精神に鑑みて「野生生物に餌をやってはいけない」、と条例で打ちだしている屋久島町の方針にもかかわらず、奈良と同じようにシカには餌をやるもの、という観光客の「常識」を屋久島でも許してしまう点だ。

野生動物には、敬意を持って近づかないのが原則である。「可愛い!」とか写真を撮りたいとか感じるのは別に悪いことではないが、撫でてやろうとか、餌を与えようというのはペットへの対し方であって、野生動物への接し方ではない。

ヤクスギランドでシカに餌をやることを許しているから、屋久島を動く一部の観光客が、西部でも、縄文杉でも、白谷でも、シカには餌をやろうと思うのではないか。せっかくサルに餌をやっていはいけない、ということが定着しているのだから、シカにも餌をやらないということを徹底するべきだろう。

またオスジカの角は基本的に危険なものである。子供が一緒に記念撮影していいものではないと思うが。

ヤクスギランドで実質的な管理責任があるのは、林野庁である。この事態を放置していいのだろうか?

泊川下部ゴルジュ

090803_f3

険谷、泊川(とまいご)のF3。右岸のリッジが崩壊し、恐ろしげな赤い岩がむき出しになっている。久しぶりに来るとこういうこともある。おかげでグレードが上がってしまった。滝の左壁はたぶん登れるが、ホールドが小さく鋭いため、大事を取って高巻くことにする。

ところがこの屋久島のホルンフェルス~堆積岩の谷の高巻きというのは、浮き石の嵐であり、上越の草付きなどとは別の意味でいやらしい。まあ木はあるので何とかなるにはなるんですが。

巻きは何とかこなしたものの、懸垂下降の地点を選ぶのに一苦労する。結局F3の落ち口に向かってリッジを降りるのが一番リスクが少ないと判断し、浮き石を整理しながら下降したが、なかなか神経を使うものだった。

090803_7

この右の岩場を懸垂下降。結局滝を直登した方が、難しいがリスクは少なかったかもしれない。F6(5段の滝)3段目にある5級のワンポイントが核心部なのだが、これからはF3が核心かも。

そこそこ苦労してゴルジュ帯を抜け、ほっとして左岸林道を下ると、なんと途中が崩壊している。

090803

崩壊地に道なりに鹿道ができていたので、固定ロープを張ってこわごわこれを通過した。

最後まで気を抜けない一日だった。

2009.08.04

ヤクシマタゴガエル

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1cmくらいのヤクシマタゴガエル。キノコの笠に隠れたか。7月29日、白谷。

白谷雲水峡左はフォリースギバゴケ、右下はヒノキゴケ。肝心のキノコは・・・すみません、何でしょう?

 

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3cmくらいのヤクシマタゴガエル。オオミズゴケの上で。7月16日、白谷。

 

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5cmくらいのヤクシマタゴガエル。7月16日、白谷。

これくらいのサイズの個体が成体でしょう。でもタゴガエルのオタマジャクシを見たことのある人は稀ではないでしょうか。

コケに覆われた小さな沢の石の下で鳴いているのを聞いたことがあります。そういうところで卵を産み、オタマも育つらしいのですが。

2009.08.03

オオウナギとの遭遇

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Mりんが行く。行く手には小さいながら勢いのある2m滝が。

 

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・・・おや?

手前の浅い入り江になにかがいます。

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おお。オオウナギです。滝の波をうけて楽しそうにゆらゆらしています。

 

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知ってか知らずかMりんが接近してゆきます。このままゆくとニアミスがおきそうだ。

 

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・・・。

 

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・・・?

 

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「うわーっ!」 バシャバシャバシャッ!

びっくりしたオオウナギは命からがら逃げてゆきました・・・

090720_12

・・・とさ。

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