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2010年5月

2010.05.29

日本最大のポットホール(甌穴)

(メモ書きです)

日本最大のポットホール(甌穴)を名乗るのは下記の二つ。

◆日本一の甌穴(埼玉県長瀞)
http://www.tabi2ikitai.com/japan/j1137a/a01006.html

まっすぐ円筒形にくりぬかれた穴は、さすがと思わせるものがある。4.7mと深くて危険なため、埋め戻されているという。

◆日本最大級のポットホール長野県豊丘村
http://www.vill-toyooka.jp/kikaku/syawakura21.htm

滝の横にあり、やや浸食されているがサイズが大きい。直径数メートルはありそう。これは本当に最大級だと思う。

屋久島の安房川栗生川(小楊子川)にあるものと比べると、いま一つの感はある。事実上屋久島のポットホール群が国内最大であると思うが、ただポットホール(甌穴)と滝壺は分けて考えた方がいいのかもしれない。※上記リンクのYNACサイトのトップページにある穴は、屋久島最大ではない。最大のものは他にある。

岐阜県の飛水峡の甌穴群は規模が大きい。木曽川の寝覚の床にも大きな穴があった。愛知県の豊川方面にも花崗岩ポットホール群があると聞いている。また宮崎県都城の関之尾の滝にも小さいが無数のポットホールがある。

世界では、ミネソタ州とスカンジナビアに、雪解けならぬ「氷河融け水」で形成されたものすごいポットホール群が、またアフリカのザンベジ川には膨大な水量でえぐられた地球最大のポットホールがあると聞いたことがある。

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屋久島・荒川のポットホール。直径2m弱。底の形状をみると、川の流れで石ころがぐるぐる回って穴をうがったというような単純な形成過程ではないことが分かる。

横に貫通したポットホールから、水がこんこんと流れ出ている。このような形もよく考えれば不思議ではある。

淀川橋の改修

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増水でいよいよ危なくなった淀川橋の補修が始まっています。今回は対応が早いです。鹿児島県。橋脚の下に石を積み、コンパネ枠でコンクリート基礎を継ぎ足すような感じです。

増水時には、橋げたがえぐられるというだけでなく、橋そのものに水圧がかかるので、このやり方でもおそらく一時しのぎでしょう。

いずれにしても冷たい水の中での作業はかなり厳しいです。水温は測っていませんが、きっと12~13℃くらいでしょう。

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ということで、増水時は通行止めにするかもしれない、という告知ですが、やばそうなときは誰か飛んできて通行止めロープを張る、というようなことかな。実際に橋を水が洗っているような状態は私も見たことがありません。

もしこの橋が流されたら、すごいゴミになるでしょうね。

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この橋のたもとにあって傾いていたヤマグルマとスギの合体木が、200mほど下流に引っかかっていました。そういえばヤマグルマだけではなくて、スギがくっついていたのでした。

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看板もなぜか同じところに。 回収しようかと思いましたが、重いのでやめました。4人くらいいればなんとかなるかも。

2010.05.27

花山歩道 大石展望台の正しい位置

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花山歩道の大石展望台の正しい位置です。↑クリックして拡大してください。 

標高1530m付近。

鹿之沢から花山歩道を下ると、このあたりに登山道が深くえぐれたところが2か所あります。その上の方を下ってすぐの左側(南側)にある岩の上です。踏み跡にはハイノキがかぶっているものの、二かきで岩の上に出ます。思いがけず広々とした岩場で、小楊子川流域の原生自然環境保全地域が一望です。

これより少し下にある1481m標高点は、登山道が直接通っているため、これが大石展望台だと思っている人も多いようですが、1530mのほうが本物です。

ワンコインマップでは、一度修正したのですが、2次稿のチェックの時に、もとに戻っているのを見逃し、残念なミスになってしまいました。またエアリアマップも同様に間違っています。(エアリアマップは最近間違いが多いので要注意です。)

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大石展望台から宮之浦岳、黒味岳、小楊子川左俣の展望。

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同じく左俣越しに栗生歩道(左側)、花山歩道(中央)方面の展望。

2010.05.25

ピンクテープの濫用

ピンクテープを屋久島で初めて使ったのは私である。20年ほど前、時の環境省屋久島事務所管理官から、鹿之沢周辺の分かりにくいところにこのテープを設置してくれと頼まれたのだ。

「よりによってこの色か?こんなケバいショッキングピンクを、自然の中につけるのか?違和感のかたまりだろう!」

すると管理官はこういった。

「違和感があるからいいんじゃないか」

・・・まあそれはそうだ。

というわけで使ってみたのである。しかし当時一般に使っていたビニールテープが20年を超える耐久性を持つのに比べると、ピンクテープはわずか2~3年しか耐久性がなく、日のあたる場所などではすぐにゴミになってしまう。

また男性に割合の多い色覚特性で赤系が見えにくい場合、このピンクテープはまったく目立たないものになるので、そもそも意味がないどころか危険ですらある。

というようなことで、個人的にこういうセンスのないものの使用に対して、私は昔っから反対派である。ま、シャクナゲのつぼみに似ているといえば似ているのではあるが、決して美しいものではない。違和感の是非はともかく風景を台無しにするし、うっかり写真に入ってしまうと、それだけで失敗作になる。

こんなものはやめて、早く世界遺産にふさわしいセンスあるトレール標識を整備すべきだ。この話は事あるごとに心あるガイド関係者から申し述べていたのだが、関係行政機関にはいまだにピンクテープ付けておけば事足りる、程度の認識しかないのはまことに遺憾というものだ。

かつて登山道の整備が行き届かず、遭難が頻発した時期に、とにかくピンクテープを切れ目なくつければ道迷いは防げる、とばかりに妙な使命感を持って、やたらにこれを付けている人がいた。あまりのひどさにすこし間引くと、この男が逆上するので、まったく困りものであった。

ところで、先日花山歩道を歩いたら、登山道のルート外に結んであるピンクテープがいくつもあった。登山道からよく見えるのだ。なかにはぼんやりしているとまっすぐ引き込まれてしまうテープもあり、あまりにも危険なので撤去した。

賛否はともかく、現状ではピンクテープは登山道のしるし、という認識は定着している。登山道であることがあり得ない場所ならいざ知らず、登山道に登山以外の目印として同じテープを使うのは許されない。せめて色を変えるくらいの配慮はできないものか。

いずれにしても、誰が何のためにやったのかは知らないが、屋久島の奥深くで人を迷わせるようなものは問答無用で撤去である。

2010.05.23

2010.5.23 白谷雲水峡で落枝事故!被害はなかったが…

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2010.5.23 10:28 YNACの白谷ツアーでのこと。さつき吊橋付近でヒルマが解説していたところ、突然上空から何かがハイノキの中木層に落ち、さらに5mほど離れた歩道上に激しく落ちてきました。

折れて2つになったうちの一本は、ごらんのとおり直径20cm、長さ1m弱の朽ち枝で、20kg以上あります。

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どうも20mほど上の木から落ちてきたらしい。写真上やや左に突き出た木です。

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折れたもう一方はこれ。ごらんのとおりコケ、シダ、ラン、などが分厚くついており、昨夜の豪雨でたっぷり水を含んで重くなったものと見えます。

登山道を直撃したことの意味は深刻です。20m上空から20kgの枝が5m横に落ちてきたわけですから、誰か死傷しても不思議ではありませんでした。

実際にそのような事故が各地で起きており、さまざまな判例があります。→こちらのサイトにまとめられています。

台風の後に落ちていた枯れ枝などを別として、屋久島の山中で風のないときに、私が(山中行動はかなり多く、行動範囲も広い)このような唐突な落木や落枝を目撃したのは、1989年から現在までの間に今回を含めて3回のみです。したがってかなりまれな事例だとは思います。

一方、屋久島では朽ちた木や枝は、台風などの嵐の風で落とされるものです。そしてここ数年の間、強い台風はほとんど屋久島に来ていません。したがって、何かの拍子に落ちる可能性のある朽ち枝などが、ある程度の数は上空に残っていると予想できます。

ここ何年か、管理者である林野庁が枯れ木の処理をしているようですので、危険を認識してはいるのでしょう。「協力金」を徴収している以上、責任は逃れられません。

現実的に、白谷雲水峡の利用者の多くは、遊歩道の散策に危険があるなどとはほとんど思いもしていないでしょう。私も三本足杉下の枯れたモミの木などは、処理した方がいいのではないかと思っています。かと言って、屋久島の自然林の中で、枯れ木をことごとく切り倒すという「管理」が適切かどうか。バランスと判断の難しいところです。

ガイド会社としてリスク管理の面からこのことをどう考えたらよいものか。重大な宿題を抱え込むことになりました。

2010.5.20 ヤクシマシャクナゲ開花状況

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投石岳巻き道1700m。

 

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宮之浦岳山頂、傘岩の祠の下1900m。

  

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焼野三叉路1790mまだつぼみ。

  

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永田鞍部の咲きかけのシャクナゲを食べるゾウムシ。けっこうたくさん見かける。

 

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鹿之沢小屋1550m。永田岳ローソク岩展望台1700m~花山歩道1400mあたりが見ごろ。

というわけで、鹿之沢や平石など屋久島の北側では、標高1400m~1700m付近の日向ではすでに開花、1700m~1900m付近はこれから。北側は1300m以上にモミ・ツガがほとんど生育していないので、ギャップが多く、シャクナゲに日が当りやすいようです。

南側では、標高が低くてもツガ林の下生えなど日当たりの悪いところでは6月に入ってから、といったところでしょう。樹林帯から抜け出る1700m~1900mではつぼみがほころんでいます。5月29日の「シャクナゲ登山」のころ見ごろになるか?

 

  

2010.05.22

淀川(よどごう)のヤマグルマが流された

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淀川(よどごう)の橋の下流側に倒れこんでいたヤマグルマ。時折こんなふうに、水面から2~3mのところに流木が引っかかっており、増水のすごさを物語っていました。なにしろこのあたりは年降水量1万ミリを誇る、日本の最多雨地域なのです。緩やかな淀川は水はけに時間がかかるためか、想像以上に水位が上昇します。(2006年5月10日)

  

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5月20日に淀川に行くと、この木が根こそぎ流されていました。先月通った時にはあったので、そのあとの大雨でしょう。やはり水位の高さを示す流木や枯葉が橋に引っかかっていました。

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少し下流には、「大勢で渡ると危険です」看板が・・・さかさまになって揺れています。

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さらに困ったことに、淀川橋の基礎がかなり危ないところまでえぐれてきました。この橋は以前から高さが不十分で、増水時に水圧を受けて湾曲しつつありましたし、このコンクリ基礎も少し離れた木からワイヤーでビレイしてあります。

しかしこうなると、いつ橋そのものが流出してもおかしくないですね。

 

2010.05.19

大森研修生@修行中

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連休中のショットですが、YNACの新研修生です。その名も大森繁。まるで屋久島のためにあるような名前ではないでしょうか。

Syugyotyu

ごらんのとおり修行中です。

岡山理科大出身の昆虫のエキスパートで、その道ではYNACでもすでに存在感を示し始めています。

皆様どうぞよろしくお願いします。

鹿児島大法文学部  屋久島実習 2010.5.14-16

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鹿児島大学法文学部、萩野ゼミの『エコツアー入門』が開催されました。

内容については、「まかせます」(笑) とのことだったので、少々考えました。

自然科学系の学生は何かしら自然を見る目というか切り口を持っていることが多いのですが、文系の学生はまず感性でとらえることが多いようです。

では感性から行くか。業界で、よく「五感を使って・・・」というやつです。

感性といえば、まず「痛い」かな・・・ということで、最初に「トゲトゲ植物」というキーワードを与え、ここから切りこんでゆくことにしました。

また、フィールドワークの基本は地図ですよ、ということでワンコインマップを用意し、読図の基本も適当にやりながら行動。

林道の見晴らしのいいところで止まり、現在地を確認してから、その辺の植物などを観察。トゲトゲ植物はなにかしら必ずあるものです。

アシスタントに大森研修生が来たので、必然的に昆虫班が誕生。植物はまとめてみようということで、植物班も設立。キーワードは「パイオニア!」

標高があがるとコケが出てきたのでコケ班が成立し、紀元杉の胸高周囲を検証したり倒木の年輪をカウントしたりで年輪班ができ、というふうに興味の引っかかるままにテーマを決めて適当に班分け。

中日の午後にはちょうど大潮だったので、春田の離水サンゴ礁でタイドプール観察。やはり若者には動く生きものが人気ですね。トゲトゲのオチは、ウニということで(笑)。

いろいろ考察したり、カウントしたり、いろいろありましたが、とりあえず気をひかれたものに切り口を作り、そこから理解を広げてゆく。まあ理想的には何かがお気に入りになってくれるといいのですが、そこまで行かなくとも、切り口を持つことで自然に切り込んでゆく面白さ、ということは感じてもらえたかな、と思います。最後の夜には各班ごとにまとめて、一応プレゼンまでしてしまいましたし。

講師側の感想としては、やっぱり文系の人も自然科学系のフィールド実習を受けるべきではないかと思います。とくに教育学部の人には必要ではないでしょうか。理解する喜び、というものは、教育の現場も、エコツーリズムや環境教育の現場も同じものですから。

2010.05.14

今西錦司の発言とiPod デジタルに笑いデジタルに泣く

フランスに行ってる若い友人からメールが届いた。

「以前今西錦司が大隅半島の照葉樹林を絶賛していた、と言ってましたよね、大伐採前の。あれの出典は何ですか?」

というような問い合わせである。確かに私はそう言った。今西は大隅の高隈山の照葉樹林を評価していたはずだ。ところで出典は・・・何だっけ? と、本棚を捜索してみたのだが、見つからない。どの文献に載っていたのか、さっぱり思い出せない。

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2010.05.09

『屋久島ヒトメクリ』 2号

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2010.05.07

連休終わり、大雨。

連休は天気も良く、無事に終わったようです。縄文杉は相変わらず混雑したようですが、それも5月3~6日の4連休のみの話で、その前後は白谷雲水峡の駐車スペースなどガラガラです。トータルでは屋久島来訪者は激減したのかもしれません。

で、今日7日は梅雨の大雨となりました。7時現在すさまじく降っております。

沖縄・奄美は早くも梅雨入りとか。屋久島の今日の大雨も梅雨前線と北にある低気圧のコンボによるもののようです。

しかし午後からは高気圧が移動してきて梅雨前線は南に押しやられ、雨はおさまるようです。

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