アカモクが流れ藻になって屋久島に漂着しています
3月8日の永田いなか浜。ウミガメの産卵地としてラムサール条約に登録されている海岸です。寒の戻りで北西の風にのって、藻が大量に打ち上げられています。
流れ藻はここ何年か少なかったので、ちょっとびっくりしました。
流れ藻になるのはコンブやワカメの同族の、ホンダワラの仲間です。枝に浮き(気泡)がつくのが特徴で、その浮力で海中でゆらゆらと立ちあがります。
写真中央に特徴のある大きなぎざぎざのある葉が見えています。代表的な流れ藻、アカモクです。今いなか浜に上がっているのは、大半がアカモクでした。
写真右の、紡錘型のものが気泡です。大きなものは数メートルにもなり、春に成長したものはじきに根元から切れて、海面を漂い、海流にのって運ばれてゆきます。
流れるのはふつう成熟した個体です。アカモクの場合は雌雄があり、実(生殖器床)をつけています。流浪の先で卵をリリースし、そこに移住しようという作戦です。
上写真の先のとんがった細長いものが生殖器床。中空になっている気泡と違い、中は詰まっています。ところどころにある穴が、卵を放ったあと。ということはこれは雌ですね。
眺めのいい県道からみると、潮目や入り江など、海面のいたるところに流れ藻が集まって浮かんでいます。この「藻影」にはハマチ・ブリの幼魚のモジャコの群れが隠れて一緒に旅をしています。
「モジャコ漁」ではこれを一網打尽にさらいます。鹿児島湾や愛媛県などで、養殖漁家がこれをいけすで育てて出荷しています。刺身によくある養殖ハマチです。
今回アカモクをネットで調べてみたら、食用として売り出してるところが沢山あっておどろきました。確かに美味しいですからね。打ち上がった流れ藻も、鮮度がよければ食べられますよ。でも付着オイルなどがないように良くチェックして・・・
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