屋久島自然クラブ沢部 花揚川 2012.4.14
4月の沢部は屋久島南東部の花揚川~前岳(965m)。沢登りグレードでいうと、2級程度。初~中級者向けの谷。それほど悪いところはないが、大滝と上の二股の高巻きがカギになる。
花揚川は、下部は亜熱帯ぽい照葉樹林に包まれた緑濃い平凡な谷、上部は大滝や二股の滝など高巻きを強いられる迫力のある谷で、詰めはやや倒木ヤブが多いものの、すっきりと尾根に上がることができる。
下部はだいたいこんなかんじ。標高400mあたりまで登ると、白谷雲水峡と似てくる。
たまに滝っぽいところが現れるが、難しいところはない。ただし、沢の詰めにも、前岳からの下降にも読図が少々難しく、地図をぼんやり見ていると、ルートを誤ってしまう。読図のトレーニングにぴったりなのである。
みんな、だいぶ読図力が向上しましたな。
谷がやや狭まってくる標高560mで、唐突に大滝30mが現れる。水量は少なくシャワー状だが、ここまでの谷が平凡だっただけに衝撃的。
初溯行の際は右側を登ったが、今回見るとその登った部分が崩壊して、ルートが消滅していた。新しくトラバースルートをひけそうなバンドはある。今回は人数が多いので、パス。
大滝を大高巻きして谷に戻ると、いくつか滝が続く。二股の両門の滝を高巻いて右谷に入り、前岳の西鞍部に詰めあげ、前岳頂上に登った。なんだかんだで溯行時間9時間。初溯行時には3時間で登ったので、3倍かかったことになる(笑)。
初級向けとは言え、1000m級の山を越えるちゃんとした溯行ルートである。ほぼまったくの素人グループとして活動を始めた沢部だが、1年でだいぶ力をつけた。
沢登りの指導法もそれなりに分かってきた。これからまた1年、どんな展開にするか、いろいろ検討中です。
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